内容説明
僕の前に道はない。僕の後ろには道は出来る。故郷をもたない根無し草…、終戦直前に生まれ、満州から引き揚げてきた少年―、孤独な少年の教師はラジオだった。落語、浪曲、歌舞伎、都々逸…、後年、演芸に造詣が深い名インタビュアー、聞き書き作家、文筆家となる小田豊二の原型がここにある。早稲田学生時代の南米放浪、新鋭出版社の記者として篠山紀信との過激な取材など、その青春の軌跡から昭和の熱い息遣いが聞こえてくる前編。
目次
第一章 掃き溜めの鶴(少年の心には、いつも風が吹いていた;「一等賞!ハリスのチューインガムをどうぞ」;無学の耳学問 ほか)
第二章 南米放浪(もしも、僕が泳ぎが上手だったら…;あっ、スタインベックの『怒りの葡萄』だ!;「バンサ」という人がいた! ほか)
第三章 けもの道(南米で何発やった?;そこが「けもの道」の入口だった!;「どーんより」とした感じ ほか)
著者等紹介
小田豊二[オダトヨジ]
聞き書き作家、文筆家、インタビュアー。1945年、旧満洲国ハルピン市(現中華人民共和国黒竜江省ハルピン市)生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社、デザイン事務所勤務後、井上ひさしの「こまつ座」創立に参加。こまつ座の機関紙「the座」編集長をつとめる。聞き書き作家として作品を次々に発表するかたわら、全国をまわって「聞き書き」の普及に努める。「日本聞き書き学校」副校長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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