内容説明
川島雄三の構図を読み解く。渾身の川島論が誕生!奇才川島の独自な世界を鋭く分析。川島組スタッフへのインタビュー。川島の原風景に肉薄。全51作の集成論。関連年表。専門用語も丁寧に解説。
目次
1 川島雄三の構図(川島雄三の飢餓海峡/序にかえて;橋のたもとで逡巡する主人公たち;ドキュメンタリストの視点;食欲;排泄;自虐ネタ;予知能力;アチャラカ万歳(It’s show time!))
広がった演出空間
合成ショット
ロケマッチ
逃亡、積極的逃避
死の予感)
2 川島組の現場では(松本隆司氏との対談;梁井潤氏との対談;遠藤三郎氏との対談;岡崎宏三氏との対談)
3 川島雄三の原風景(日活アパートは今;旅支度;川島雄三の原風景;森繁に語らせた最後の独白)
4 川島雄三全51作品論・集成
川島雄三とその時代・関連年表
著者等紹介
石渡均[イシワタリヒトシ]
フリーランス・キャメラマン。日本映画撮影監督協会会員。東京藝大映像研究科非常勤講師。キャメラマンと並行して、専門学校、大学、大学院などで二十年に及び後進の指導に従事している。静止画も担当し、長屋門写真教室講師、横浜市瀬谷区フォトコンテスト審査委員長、文芸同人誌『澪』編集長を務め現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まぶぜたろう
2
人間的魅力のみが論じられてきた感のある川島雄三だが、著者がカメラマンであり詳細なショット分析を期待した。しかし分析は主観的でお粗末で感傷に過ぎる。つまり蓮實以前の典型的な批評家の言説だった。特定の作品しか触れられていないのは最早論外。■読みどころは、木下恵介や渋谷実との関係など、知らないエピソードを語る、岡崎宏三らへのインタビューと、これまでの川島関係著作を引用した作品リスト。著者の批評と旅行記ではなく、それだけをもっと読みたかった。■添付のDVDは未見。これが一番楽しみではある。2018/12/13
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- 和書
- 哲学がかみつく