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代官山コールドケース

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  • サイズ B6判/ページ数 468p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163823904
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

17年前の殺人事件。自殺した被疑者は冤罪か? ファッションと文化の街・代官山の記憶の古層に迫る『地層捜査』シリーズ第二弾。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。公訴時効撤廃を受け、再捜査の対象となった難事件に、特命捜査対策室のエース・水戸部をはじめとした刑事たちが挑んでいく警察小説新シリーズの第二弾です。あの街にまだ緑深き同潤会アパートがあったころ、少女の夢と希望を踏みにじった犯人の痕跡が徐々に浮かび上がっていくさまは、まさに警察小説、捜査小説の白眉。刑事たちの息遣いが胸に響く、傑作長編ミステリです。 (SY)

内容説明

DNA鑑定が指し示す、17年前の殺人事件=「冤罪」の可能性。この街で夢を追いかけた少女の悲劇。闇に潜む真犯人を、追い詰める。1995年、代官山・カフェ店員殺人事件。被疑者となったカメラマンは変死。2012年、川崎・女性殺人事件。代官山の遺留DNAの一つが現場で採取。「17年前の事件の真犯人を逃して、二度目の犯行を許してしまった、となると、警視庁の面目は丸つぶれだ」―。かくして警視庁・特命捜査対策室のエース・水戸部に密命が下された。「神奈川県警に先んじて、事件の真犯人を確保せよ!」好評「特命捜査対策室」シリーズ第二弾。

著者等紹介

佐々木譲[ササキジョウ]
1950年北海道生まれ。自動車メーカー勤務を経て、79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞。九〇年『エトロフ発緊急電』で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞を受賞する。2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞受賞。2010年『廃墟に乞う』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

146
人物の内面や心理は、ほとんど描写されない。事実と動作、それにテンポのいい会話。いっさいのムダを排した冷たくて硬質な文章が、ほどよいリズムと緊張感を生む。捜査を進めて事実を集め、心証を形成して像をむすぶ。都会を夢見て上京した少女は、なぜ殺されなければならなかったのか?被害者の想い、容疑者の魂胆、刑事の熱量。他者の内側は、その言動からしか窺い知ることはできない。描かれないからこそ心理に目がいき、あれこれ想像することでその人物の内面が浮き彫りにされる。これぞハードボイルド!2018/04/12

ケイ

83
『地層操作』のシリーズ。更にパワーアップした感じで一気に読んだ。代官山で十数年前に被疑者死亡のままで解決したと思われた事件の現場にあったものと一致するDNAが、神奈川の女性が殺された事件現場で再び見つかる。警察庁は神奈川に先を越されるまいと昔の事件の再捜査をする。40時間の出来事と思えぬほど、みっしりと濃い内容。神奈川県警の扱いや、事件の展開、また代官山の事件に関わった時田が偶然に居合わせるところなどに若干出来すぎ感があったかな。2014/01/20

chiru

77
強姦殺人事件からでたDNAが17年前に死んだはずの代官山殺人事件被疑者のDNAと一致。 誤認逮捕の汚名を返上すべく秘密裏な捜査を決行する警視庁。 刑事たちの足を使った地道な捜査のシーンで、ほとんどのページが埋まってしまうのに、ボリュームのあるページ数を感じさせないのがすごい。 代官山はよく行くエリア。 坂が多いだけでなく、行き止まりの一本道や、長い坂、急な階段も多く、現職の刑事さんたちが聞き込みするのは大変だろうなって思い浮かべながら読みました。 ★3.5 2018/06/22

ゆみねこ

76
17年前に起こった一人暮らしの女性殺人事件。代官山が再開発される前の古いたたずまいが残っていた頃に起きたその事件は、被疑者死亡という形でけりがついていた。時を経て、川崎市で起きた女性暴行殺人事件で同じDNAの残留物が見つかる。水戸部は女性捜査員朝香とコンビを組み、親友の科捜研職員中島の協力を得て丹念に資料や当時の関係者を探って行く。前作「地層捜査」でも感心したけれど、本当に丁寧な地形描写で、その地をよく分かる人にはたまらない読み心地ですね。面白かったです。2014/08/12

じゅん兄

75
20年近くに及ぶ街の移ろいを描くためにコールドケースを題材にしたかのような、これは代官山が主役の物語。前作では四谷荒木町の花街としての佇まいから、現在の変貌した姿までを丁寧に描写していた。今作品でも、主人公を代官山の隅々まで歩かせ、過去の情景と重ね合わせて描く街の変わりゆく姿が印象深い。そう言えば「廃墟に乞う」も北海道の風景が記憶に残る作品だった。あっ、もちろんミステリーとしても楽しめました。2014/03/08

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