感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
44
詩人が逝ってしまった後のお家に、自称「大どろぼう」が忍び込み、主の居ない空間と詩人の遺した幾つかの詩を1冊の詩集に仕立てあげた。詩人のお家は亡くなった自分の義父の家に似て読むベクトルの異なった本達が並んで…なんだか懐かしい気分に浸ったが、収集された詩のなんとも寂しい独りぼっちな響きには、ちょっとばかし参ってしまって自分が居なくなった後の自分の本棚が想われた。そして星…繁華街に生まれた自分には縁遠い存在、都会から離れてもテレビを観る習慣が夜空を見上げる時間帯を妨げる毎日に、星は概念と化してしまった今を知る。2025/11/15
けんとまん1007
41
敬愛するお一人、谷川俊太郎さん。谷川さんの詩と、谷川さんがいたであろう空間・時間の写真。それらが相俟って、一つの世界がここにある。どこか、遠いような、この星を大切に思いながらも、この星に留まっていない広がりを感じてしまう。すごく身近な題材の写真や、詩のテーマもあるのだが、何故だろう・・。それは、谷川俊太郎さんの存在・思考が映し出すものなのかもしれない。2025/10/05
チェアー
7
本当は目が疲れたらぱたんと閉じられる詩集を持って横たわりたいのだ。詩人もそうだったろう。詩人は詩をつくり、朗読し、そのまま消えた。部屋にはまだ存在の気配が残っているのに、見える限りには不在を強く喚起する。 2025/11/05
だんご貴子
2
谷川俊太郎さんとさよならして、もうすぐ1年。 図書館でこの本に出会いました。 谷川俊太郎さんのいろいろな詩集をたくさん読んできたけれど、谷川俊太郎さんのご自宅の写真とともに読む詩は更に谷川俊太郎さんを好きになる。 この詩集の続編ができることを切望してやまない。2025/10/11
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- 和書
- ウール 〈下〉 角川文庫




