内容説明
光も闇も引き連れて絵筆に灯る想像と空想。絵本『Michi』『の』『怪物園』(すべて福音館書店)など、近年出版した絵本がいずれも話題の画家、junaida(ジュナイダ、1978‐)。ヨーロッパを思わせる謎めいた世界に、細密に描きこまれた人物や背景。鮮やかな色彩の中に、明るさと闇が共存する不思議な世界観が大きな注目を集めています。本書は、たゆまぬ冒険を続けるjunaida初の大規模個展、junaida展「IMAGINARIUM」にあわせて刊行する図録です。絵本や画集、書籍の装画、広告や一枚絵のイラストレーションからよりすぐった作品と展覧会のために描き下ろした三連画「IMAGINARIUM(イマジナリウム)」を収め、junaidaのインタビュー、400点を超す展覧会の全出品作の情報を網羅。junaidaのイマジネーションが凝縮した、待望の一冊です。ブックデザインは『の』『怪物園』などのデザインを手掛けるコズフィッシュが担当。大きな判型に、絵本や画集とは異なる構成と印刷で表される「IMAGINARIUM」です。
著者等紹介
junaida[JUNAIDA]
画家。1978年生まれ。Hedgehog Books代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MI
90
IMAGINARIUM展覧会のたくさんの図録。これまで読んだ「の」「MITIみち」や「街どろぼう」などしってる作品もあれば同じ作品でもみたことないカットが入っていて想像が膨らんだ。細かい絵で迫力がすごかった。最後にジュナイダさんのインタビューが収められており、これまでの作品秘話が面白かった。ジュナイダさんの絵本は本人いわく、「絵は歌とにている」という感覚。あえて文字を入れないことで読み手が感じる解釈を大切にしたい。同じ人でも読む時期によって解釈が異なるのでまた見直したくなる2023/08/27
カフカ
67
junaidaさんの個展『IMAGINARIUM』に併せて刊行された図録。こんなにわくわくする絵って他にありますか…。junaidaさんの描く絵がとてつもなく好き。2022/12/20
けんとまん1007
58
何て贅沢な1冊なんだろう。IMAGINARIUMの意味を知って納得。最初の出会いから何冊目になるのか、いつも、新鮮な驚きがある。そんな仕掛けが施されているのかもしれないし、手にする自分の側の変化(もちろん、毎回同じということはありえなと思う)があるからかもしれない。それに気づく間は、まだまだ大丈夫と思える。2023/04/01
Nyah
42
junaida展に行った。素敵すぎる。2023/01/07
愛玉子
41
始まりと終わり。光と闇。聖と邪。黒と銀。裏と表。内と外。鏡に映る私と貴方。正対するのではなく少しずれてねじれる世界、メビウスの輪のように、あわせ鏡のように、どこまでも小さく限りなく大きく、変化する世界。生き物のような絵だ、と思う。引き込まれる、ではなく、引きずり込まれそうな引力がある。恐ろしげな怪物がいるかと思えば、ちまっと愛らしい生き物が楽しそうに見え隠れする。神々しいまでに美しい人がこちらに視線を投げる。製本がまた美しく、色合いや紙、開き方など、最上の状態で見せたいという拘りが伝わる。これは買います。2023/02/06