鏡花、水上、万太郎

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  • サイズ B6判/高さ 20cm
  • 商品コード 9784908059636
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

好きです、好きなんです。先生の文章が―泉鏡花、水上瀧太郎、久保田万太郎、獅子文六、佐多稲子、武田泰淳、檀一雄、小島信夫、樋口修吉―明治、大正、昭和の社会、文壇を活写した著者渾身の文藝評伝・批評集!

目次

鏡花、水上、万太郎
“戯作者”―獅子文六の戦争
私小説の路、主義者の道、みち、―佐多稲子
空っぽのトランクLa Valise vide―武田泰淳、檀一雄
ウィスキー・プリースト&スマート・アニマルズ―武田泰淳、グレアム・グリーン
The day is done―小島信夫
銀座レクイエム―樋口修吉

著者等紹介

福田和也[フクダカズヤ]
1960年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。同大学院修士課程修了。慶應義塾大学環境情報学部教授。『日本の家郷』(三島由紀夫賞)、『甘美な人生』(平林たい子文学賞)、『地ひらく石原莞爾と昭和の夢』(山本七平賞)、『悪女の美食術』(講談社エッセイ賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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giant_nobita

9
表題作は伝記小説のカテゴリーに入るような作品で、水上瀧太郎から見た泉鏡花、川口松太郎から見た久保田万太郎というふうに、弟子の視点から師匠を書いている。慶應義塾、食、文学という自家薬籠中の主題だけあって著者の筆は冴えていて、鏡花は別として現在ではほぼ忘れられた作家たちにまつわるエピソードは、文学的意義にかかわらず人間的な悲哀や滑稽さが感じられておもしろいのだが、エピソード同士が継起的でなく、視点人物がころころと代わる上、自由間接話法や引用文が多用されているため、作品としての構成美には欠ける印象を受けた。2018/01/13

nokaisho

2
後半6編は「en-taxi」連載時に読んでいたものだったが、連載で顕著だったかなり大胆な引用をふんだんに突っ込むなどの形式的な実験の向きは本作前半のタイトル作ではさらに。水上瀧太郎を中心とした界隈の史実をもとにしたノンフィクション小説というアイディアも面白いが、登場人物の小説だけでなく、明治生命保険の社史の引用もなされる。筆者は、どうしようもなく書かれる久保田万太郎にそれでも愛着があるように思えるが、堅気であった水上に対してはどう思っているのだろう。後半6編のうちでは佐多稲子についてのものが面白かった。2018/01/08

暇人

2
文芸批評の福田和也氏の評論。文芸そのものは久しぶりだ。かつては大量生産していたのに、身体を壊されたのだろうか? 俗物な人を書かせたら天下一品なのだが、今回は抑え気味だ。同門の三田系をいじるのはアンタッチャブルなのだろうか?2017/05/04

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