内容説明
1949年から2018年の最新作まで、詩人の“第二のふるさと”の作品29篇。
目次
いのちを喜ぶ
山荘だより
1 木陰
24 夢
41(空の青さをみつめていると)
49(誰が知ろう)
62(世界が私を愛してくれるので)
北軽井沢小学校校歌
北軽井沢
やんま〔ほか〕
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京杉並生まれ。少年時より詩作をはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
31
谷川俊太郎さんの感覚の広さ、研ぎ澄まされたものが、どこからきているのか・・・その一端が垣間見える。人とは、宇宙とは、社会とは。一人の思い、それとは別に動く社会。どう感じるか?詩人の眼は、際限ない。2018/10/03
kanata
21
「41(空の青さをみつめていると)」の【人はすべていやしい生まれなので/樹のように豊かに休むことがない】に鷲掴まれた。何かを得ようと拾うばかりの人間は樹の豊かさを見習うべきだと。『62のソネット』が出典の連作に共通した感情は、空や樹を仰ぎ見たときの【後悔】と、豊かさの一端に気づけたことの【喜び】だろう。/群馬県の北部「北軽井沢」に関連した詩とそれにまつわる文章、北軽井沢小学校の校歌などを掲載。暑さにだるい体ごと、清々しい気持ちになった。前半は戦争を省みて進んでゆく人に向けられ、後半は亡き友人たちを偲んで。2018/06/30
くるぽん
7
初冠雪の日にちを気にするほど、群馬から眺める浅間山が好きだ。かっこいい鬼押出し園も好きだ。谷川俊太郎は幼少期から毎夏、避暑地の別荘で過ごしていたとは知らなかった。噴火時の写真もすごい。先日読んだ「詩人の声をきいた木」と何かがリンクしている。詩を全て理解できたわけではないが、倉渕への道…あの辺りかなと地理が分かると、想像が膨らみ自然の香りが立ち込める。想像力をフル活用するため目を閉じて静けさを感じる本。2025/05/01
ゆうじぃ
7
こんな風に詩を読んで、何かを想い、自然を慈しみ、静かに暮らしたい、などと考えてしまう。きれいごとだろうか。2024/10/09
ユウスケ
5
谷川俊太郎氏にとって縁が深いと言う土地の、北軽井沢に関する詩を集めた詩集。陳腐な言い方ではありますが、まさにタイトルのごとく清冽さをたたえた、自然の美しさを表現し、賛美する言葉の数々を味わうことができます。この中では「空の青さをみつめていると」が最も著名だと思われますが、他にもじっくり味わいたい詩が数多く収録されており、楽しめる一冊です。2022/04/12