遊廓のストライキ―女性たちの二十世紀・序説 (新装版)

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遊廓のストライキ―女性たちの二十世紀・序説 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 273p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907986162
  • NDC分類 369.8
  • Cコード C0021

内容説明

逃げる!戻らない!それが「活用」されることを拒んだ彼女たちの選択だった。関東大震災のモダニズム全盛時代に「籠の鳥」と呼ばれた娼妓たちが、自らの生と性を奪還するべく立ち上がった―弘前、大阪、広島、福岡、佐賀など各地の史料を丹念に読み、無名の女性たちの実像に肉薄する。女性史の空白を埋める貴重な成果。図版多数収録。

目次

第1章 芸妓・娼妓を取り巻く環境(遊廓の「近代」の始まり;廃娼運動の誕生;廃娼運動への批判的視座)
第2章 遊廓のなかの女性たち(閉ざされた門のなかで;識字率の上昇と情報の流入;遊廓を離れてから)
第3章 一九二六年の大転換(遊廓の改善という世論の高揚;新聞にあらわれる「娼妓」たち)
第4章 実力行使としての逃走(逃走の時代の幕開け;広島、弘前、ふたつの直接行動;逃走の時代のあとに)
第5章 逃走からストライキへ(凋落する遊廓;大阪、松島遊廓金宝来のストライキ;佐賀、武雄遊廓改盛楼のストライキ;遊廓のなかの女性たちが「求めたこと」)

著者等紹介

山家悠平[ヤンベユウヘイ]
1976年、兵庫県に生まれる。現在は、大手前大学学習支援センターに勤務。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専攻は、日本近代女性史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

21
外出を許されない幽閉状態の遊廓だからこそ団結が生まれ、女性の識字率の向上と新聞の発達のおかげで娼妓の逃亡やストライキがシェアされ拡散され、全国に広がった。上から目線の廃娼運動家ではなく、当事者が怒りの声をあげて行動に移すエネルギーの激しさを、当事者の視点から描いている。頭でっかちの左翼思想ではなく、地獄に等しい暴力と搾取と横領のなかで、人間らしく生きることへの切実な願いが大きなうねりとなって広がる。大杉栄の同時代の庶民の直接行動のすがすがしさ。当時の新聞の丹念な渉猟による冷静な分析に敬意を表する。2015/09/01

小鈴

17
救済を対象とした「哀史」としての彼女達ではなく、彼女達自身が遊廓で何を思い行動を起こしたのかに迫るため戦前のストライキに注目し新聞から丹念に声を拾いあげるも、その後の彼女らは記事化されず歴史の闇に消えていく。本来ならばヒアリングできれば一番よかったのだろうがそれもできず。しかし、明治に入り義務教育により識字率が向上、森光子(女優のではなく)のように自分の体験を書籍化したり、それを読んだ彼女達が勇気づけられ行動を起こしたり、新聞でストライキの様子を知ったりと、活字メディアを通した相互行為が伺える。2015/12/10

gachi_folk

11
娼妓芸妓の声が聞こえる。多くの女性史研究にある「遊郭の外側」からの救済者史観ではなく、「遊郭の内側」の声が。楼主への待遇改善要求は、いつしか遊郭業者と活動家たちとの対立へと形を変える。このねじれがなんとも悩ましい。ストライキにまで至った娼妓芸妓たちの本意はどこにあったのか。それを資料とともに読み解くことが出来る有益な一冊だった。2019/04/02

まいこ

11
外へ行くこともできず外からの情報も入ってこず、「かごの鳥」だった遊郭の女性たちは客の男性との会話から社会を知りそれが救いにもなっていたという。やがて初等教育が行き渡り女性の識字率も上がり、女性が中で新聞や雑誌を読むようになると、待遇改善や自主廃業を求めて行動する仲間のことを新聞を通じてお互いに知るようになる。呼応し合うように全国に条件闘争や集団逃亡が広がっていき、女性に新聞を読ませないようにした経営者もいたという。情報や知恵は本当に大切だな。中で通信教育を受けたり産婆の免許を取ったりしていた女性、すごい。2015/12/14

犬養三千代

6
底辺から這い上がった人ばかりではない。 大正もなると識字率も上がり労働運動も沸き上がる。無知のままではいられない。 イスラム ボコハラムに捕まっている女子を思った。2017/06/12

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