内容説明
本書はケインズの生涯を辿るだけでなく、ケインズ理論の本質は何か、なぜそれが主流派経済学者に受け入れられなかったのかを詳細に説明し、また、ケインズ以後の主な経済学派の特徴を解説している。ケインズがどのようにして革命的な理論を『一般理論』として確立したかを説明し、それが近年の金融危機を含めて今日の経済問題の解決にどのように役立つかを解説している。ポストケインズ派の体表的な経済学者による本書は、ケインズの経済分析に関する正統的な解説書であり、ケインズの理論の本質を最認識させてくれる一冊である。
目次
ケインズとケインズの革命的な考えの紹介
第一次大戦とその余波がケインズの考えに与えた影響
ケインズの中道:自由主義は真に新しい道である
ケインズの『一般理論』の前と後
貯蓄と流動性―ケインズの一般理論と古典派理論の概念上の相違
ケインズの総需要関数のさらなる識別化
お金、契約および流動的金融市場の重要性
第二次世界大戦と戦後の開放経済体制
古典派の貿易理論対ケインズの国際貿易と国際収支の一般理論
世界通貨体制の改革
インフレーション:ケインズ革命:誰がコマドリを殺したかを示す証拠
後書:二〇〇八年から〇九年の大金融危機
著者等紹介
デイヴィッドソン,ポール[デイヴィッドソン,ポール] [Davidson,Paul]
『ポスト・ケインズ派経済学雑誌』の共同設立者兼編集者である。18冊の本を著しており、また220以上の学術論文を単独、共著あるいは編集して発表している。ペンシルベニア大学、ラトガース大学、ブリストル大学(英国)、それにテネシー大学で教鞭を執った。また、ニース大学、高等研究所(ウィーン)、ストラスブルグ大学の客員教授となった。コンチネンタル石油会社の経済調査部門の准局長、ブルッキングス経済学パネルのメンバー、その他多数の機関の顧問を務めている
小谷野俊夫[コヤノトシオ]
静岡県立大学名誉教授。元学習院大学経済学部非常勤講師、元早稲田大学商学部非常勤講師、元明治大学商学部非常勤講師。1969年早稲田大学政治経済学部卒。1975年ペンシルベニア大学ウォートンスクール修了(MBA)。第一勧銀調査部ニューヨーク駐在シニア・エコノミスト、DKB総研経済調査部長を経て静岡県立大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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