内容説明
あるところに旅まわりの5人組の音楽隊がおりました。あちこちで演奏してまわれば、どこでも大好評。国中で一番の腕前でした。ある夜、森で音楽隊が眠りこけていると、木の上からトロルが現れました。「こんな月夜に音楽があれば」と、5人を起こそうとしたのですが、疲れ切った音楽隊は目を覚ましません。怒ったトロルは、大切な楽器に魔法をかけてしまいました。それ以来、楽器からはおかしな音しか出なくなってしまいました。音楽隊の5人はどうなってしまうのでしょう?
著者等紹介
ローベル,アニタ[ローベル,アニタ] [Lobel,Anita]
1934年ポーランドのクラクフで生まれる。ナチス侵攻により、5歳から逃亡生活を送り、10歳で弟とともに強制収容所に送られたが、生き延びることができた。17歳で、家族とアメリカに移住。プラット・インスティチュートで美術を学び、同大学で出会ったアーノルド・ローベル(絵本作家 1987年没)と結婚した。ニューヨーク在住。1965年に『スヴェンさんの橋』(セーラー出版)で絵本作家としてデビュー
安藤紀子[アンドウノリコ]
英語圏の児童文学作品の翻訳を数多く手がけている。絵本の翻訳も、ジェイムズ・マーシャルの「カバ」や「キツネ」のシリーズ、ユリ・シュルヴィッツの『宝物』(いずれも偕成社)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
27
真夜中に音楽を聞きたいと思ったトロルが音楽隊を起こそうとするが、起きない。音楽が聞けなかったトロルは怒って楽器に魔法をかけた。チューバは「モーモー」チェロは「メェーメェー」トロンボーンは「ヒヒーン」と鳴り、トランペットは「ガアガア」フルートは「コッコッ」とすごい音がでる。喜ぶのは動物たちだけだった。フルートの少年のアイディアで、トロルに贈り物を準備することにした。協力するのは動物たち。▽トロルがおかみさんに怒られるところが面白かった。ハピエン。2018/06/21
魚京童!
25
わがままは貫けない。わがみちは進めない。どこかで妥協することで、幸せを得ることができる。妥協の連続。2024/08/01
Naomi
19
図書館本。細かい絵と楽しいストーリー。動物たちの 表情と様子がかわいい❤️ 2023/02/26
おはなし会 芽ぶっく
15
絵本を読み進めて違和感がありました。旅まわりの音楽隊はチューバ、トロンボーン、チェロ、トランペット、フルートの5人ですが、絵を見るとフルートではなくクラリネットじゃないの?と思い調べてみました。18世紀半ば頃(バロック音楽の時代)まで、フルートという呼び名はリコーダー(縦笛)を指していたそうです。何故気になったかと言うと娘がフルート吹いているからなんですが。美しい音楽を奏でる音楽隊が、トロルのいたずらで学期からは動物の鳴き声しかでなくなり、なんとかトロルの魔法をといてもらおうと…。2020/06/08
葉子
10
可愛い絵に惹かれて借りてみた。トロルが出てくるので、北欧の絵本?と思ったけどポーランドの絵本でした。音楽隊は悪いことをしたわけでもないのにトロルに魔法をかけられるわそのおかげで演奏ができなくなり街の人々に石を投げつけられるわ(トロルに負けず劣らずひどい)散々な目に。でも少年の機転とトロルのおかみさんのおかげでハッピーエンドです。どの世界でも妻は強い。2023/06/21