内容説明
資本の専制、奴隷の叛逆。ディストピアに身を沈めユートピアへ突き抜けよ。スペイン、ギリシャ、イタリアの最先端政治理論家たちがポスト産業資本時代の「絶望するヨーロッパ」をラディカルに分析する。
目次
1 ヨーロッパ(「危機」の政治化;資本の戦争的本性とその回帰;集団的知力の自己組織化のために)
2 スペイン/ギリシャ(「大衆」は突破口を探し求めている―ギリシャとスペイン;新たな闘争サイクル―スペイン(1)
「匿名の政治」の出現とその運命―スペイン(2)
「バルサロナ・アン・クムー」とは何か―スペイン(3)
侮辱された人々による「ファック・オフ!」―ギリシャ)
著者等紹介
廣瀬純[ヒロセジュン]
龍谷大学経営学部教授(映画論、現代思想)。1971年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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踊る猫
28
ヨーロッパ、より具体的に言えばギリシャとスペインの左翼をめぐる考察。理解出来なかった……このあたり、例えばブレイディみかこの論考/状況分析と擦り合わせて読めば面白いことが起きそう。だが、それを出来るだけの力が自分にないのがなんとも歯痒い。廣瀬純の他の本を読むなりこの本で紹介されている思想家の本を読むなりして出直して来るのが利口、ということになるのだろう。難解、とは言うまい。こちら側を試す本なのだ、と受け取ることにする。民主主義とはなんなのか。登場する評論家が「日本」を語ってくれたら、もっと面白くなったのに2018/09/25