資本主義と女性労働

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  • サイズ A5判/ページ数 219p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784905261179
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C3033

内容説明

フェミニストによる経済学批判と切り結んで、経済学とジェンダー、女性雇用、家事労働、労働力の再生産、性別賃金格差、「家族賃金」思想など、女性労働問題の核心を追究。66歳で急逝した『資本論』研究者の女性労働論集。

目次

序章 経済学とジェンダー―家事労働・労働力の価値・「家族賃金」
第1章 家事労働と資本主義的生産様式―私的・無償労働としての家事労働の性格づけをめぐって
第2章 女性労働問題の「特殊性」をめぐって―大沢・竹中論争の意味するもの
第3章 「家族賃金」イデオロギーの批判と「労働力の価値分割」論―家族単位から個人単位への労働力再生産機構の変化
補論 大沢真理さんのコメントに答えて
第4章 日本型企業社会における女性の労働と家族
第5章 ジェンダー視点から見た賃金論の現在―マルクスはどう読まれてきたか
第6章 女性の雇用労働者化と「家族賃金」思想―「労働力の価値および価値分割」論をどう理解すべきか
第7章 賃金の理念をめぐって:労働総研報告書「均等待遇と賃金問題」が提起したもの

著者等紹介

中川スミ[ナカガワスミ]
1942年、福岡県に生まれる。九州大学大学院経済学研究科を修了後、1970年4月から72年3月まで九州大学経済学部助手。その後、大阪経済大学、同志社大学などの非常勤講師を経て、1984年4月、高田短期大学専任講師、86年4月、同助教授、91年4月、同教授。1997年3月、高田短期大学を退職。その後、神戸学院女子短期大学、関西大学の非常勤講師、基礎経済科学研究所理事などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゆう。

8
マルクスの『資本論』研究から、現代女性労働問題を論じた論文集です。特にフェミニストらがマルクスを批判する家族賃金論や男性による女性への搾取論に対して、労働力の再生産は「歴史的かつ社会慣行的要素」と歴史的様式とその変化を含むものであること、家事労働は社会的に組織された労働ではなく私的労働であることから無償性であることを示します。また、社会保障制度の整備などの条件が進めば労働力の再生産は家族単位から個人単位に移行していくことも述べられています。大変意欲的で学ぶべきことが多い本でした。2014/10/01

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