映像の歴史哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622077541
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0010

出版社内容情報

2011年に亡くなった著者の映像文化論講義。20世紀の芸術・哲学、戦後日本の文化、一人の思想家を知るためのスリリングな書。

芸術学・哲学を中心とした多木浩二(1928-2011)への評価は没後ますます高まっている。昨年には遺稿『トリノ』『視線とテクスト』も刊行された。「映像文化論」講義を編集し
て成った本書には著者の活動の軌跡と思考のすべてが凝縮されている。しかも今福龍太の導きによって、よりわかりやすく。ベンヤミン論、リーフェンシュタール論、プロヴォークの時代… 20世紀の芸術・哲学、戦後日本の文化、そして一人の思想家を知る最高の書。

序・歴史の天使/第1章 ルプレザンタシオン──世界を探究する/第2章 オーソリティー──あらゆる他者と出会う/第3章 ヒストリカル・フィールド――私たちが知を形成する以前/第4章 未来派――20世紀を考える/第5章 オリンピア――すべては映像になるためにある/第6章 クンスト――日常の技芸を守る/編者あとがき

内容説明

本当に主題になるのは「歴史」のなかには登場することのない歴史である。映画『オリンピア』から『プロヴォーク』の時代、ベンヤミンへ。思想の本質を問う映像文化論講義。

目次

第1章 ルプレザンタシオン―世界を探究する
第2章 反‐オーソリティー―あらゆる他者と出会う
第3章 ヒストリカル・フィールド―私たちが知を形成する以前
第4章 未来派―二〇世紀を考える
第5章 オリンピア―すべてが映像になるために作られた神話
第6章 クンスト―日常の技芸を守る

著者等紹介

多木浩二[タキコウジ]
1928‐2011。哲学者。神戸市に生まれる。旧制第三高等学校を経て、東京大学文学部美学科を卒業。東京造形大学教授、千葉大学教授、神戸芸術工科大学客員教授などを歴任。1960年代半ばから、建築・写真・現代美術を対象とする先鋭的な批評活動を開始。1968年、中平卓馬らと写真表現を焦点とした「思想のための挑発的資料」である雑誌『プロヴォーク』を創刊。翌年第3号で廃刊するも、その実験的試みの軌跡を編著『まずたしからしさの世界をすてろ』(1970、田畑書店)にまとめる

今福龍太[イマフクリュウタ]
文化人類学者。1955年東京生まれ。メキシコ、カリブ海などで人類学的調査に従事。2005年より東京外国語大学教授。サンパウロ・カトリック大学でも随時セミナーをもつ。群島に遊動的な学びの場の創造を求め、2002年より奄美自由大学を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

29
2013.08.04(読んだわけではありません、日経新聞朝刊2013.08.04読書欄から)(評者=吉見俊哉・東京大学教授) (今福龍太編・2800円)多木浩二著、哲学者。 (見出=見えないものの影を捉える視線) (本文) 多木浩二が世を去ったのは東日本大震災の1ヶ月後であった。 多木が残した貴重な思索‐我々の怠惰な記憶を覚醒させる。 建築とデザイン、写真とイメージ。 見えるものと、見えないものの関係に深くこだわり、歴史と権力、身体の作動に照準を合わせる。 2013/08/04

N島

13
『映像』という視覚を通して得る現象を、敢えて目を閉じながら思索することで、映像のもたらす歴史の質感に触れようとする、多木氏の実践的哲学の教導書。語られる言葉は浜辺に打ち上げられる海泡のように美しく儚いが、聞けば直ちに『海』を想起する『潮騒』のように、今後、私の『映像』体験の裏側でしずかに鳴り響いていくのだろう。世の中に氾濫するイメージとの付き合い方を変えたいのなら、きっかっけとして本書を手にとって見るのも良いかも。目蓋に焼き付く言葉が宿る一冊です。2021/05/28

あんすこむたん

2
堅い本を想像したが、割と読みやすい内容。様々な分野に話が広がるので導入によい。2018/07/14

こじこ

1
読みやすい2023/10/18

びす子ちゃん

1
多木浩二の活動を総ざらいするような本なので、入門編に良いかもしれない 「私たちが知を形成する以前、そして世界が存在する以前にあったイメージの群れ、それがヒストリカル・フィールドなのです。」p862023/05/08

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