出版社内容情報
2011年に亡くなった著者の映像文化論講義。20世紀の芸術・哲学、戦後日本の文化、一人の思想家を知るためのスリリングな書。
芸術学・哲学を中心とした多木浩二(1928-2011)への評価は没後ますます高まっている。昨年には遺稿『トリノ』『視線とテクスト』も刊行された。「映像文化論」講義を編集し
て成った本書には著者の活動の軌跡と思考のすべてが凝縮されている。しかも今福龍太の導きによって、よりわかりやすく。ベンヤミン論、リーフェンシュタール論、プロヴォークの時代… 20世紀の芸術・哲学、戦後日本の文化、そして一人の思想家を知る最高の書。
序・歴史の天使/第1章 ルプレザンタシオン──世界を探究する/第2章 オーソリティー──あらゆる他者と出会う/第3章 ヒストリカル・フィールド――私たちが知を形成する以前/第4章 未来派――20世紀を考える/第5章 オリンピア――すべては映像になるためにある/第6章 クンスト――日常の技芸を守る/編者あとがき
内容説明
本当に主題になるのは「歴史」のなかには登場することのない歴史である。映画『オリンピア』から『プロヴォーク』の時代、ベンヤミンへ。思想の本質を問う映像文化論講義。
目次
第1章 ルプレザンタシオン―世界を探究する
第2章 反‐オーソリティー―あらゆる他者と出会う
第3章 ヒストリカル・フィールド―私たちが知を形成する以前
第4章 未来派―二〇世紀を考える
第5章 オリンピア―すべてが映像になるために作られた神話
第6章 クンスト―日常の技芸を守る
著者等紹介
多木浩二[タキコウジ]
1928‐2011。哲学者。神戸市に生まれる。旧制第三高等学校を経て、東京大学文学部美学科を卒業。東京造形大学教授、千葉大学教授、神戸芸術工科大学客員教授などを歴任。1960年代半ばから、建築・写真・現代美術を対象とする先鋭的な批評活動を開始。1968年、中平卓馬らと写真表現を焦点とした「思想のための挑発的資料」である雑誌『プロヴォーク』を創刊。翌年第3号で廃刊するも、その実験的試みの軌跡を編著『まずたしからしさの世界をすてろ』(1970、田畑書店)にまとめる
今福龍太[イマフクリュウタ]
文化人類学者。1955年東京生まれ。メキシコ、カリブ海などで人類学的調査に従事。2005年より東京外国語大学教授。サンパウロ・カトリック大学でも随時セミナーをもつ。群島に遊動的な学びの場の創造を求め、2002年より奄美自由大学を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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