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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
146
装丁と手触り感が、心地よい。万城目さんの作品をいくつか読んでいるので、改めてそうなのかあ~と思う。あの独特のこだわり感は、ここから生まれたのだと。少し、斜に構えた視線が、何故か、自分にははまる。絶えず、躓き気味に歩きながらも、その目の先にあるのは、日常の断面。それを、どう感じとるのか。そんな中で、万城目さんの人柄が滲みでているのもいい。2022/08/19
buchipanda3
112
エッセイ集。絵本のような横長の製本、カラフルだけど和のテイストな表紙。その質感も肌触りが良くて心地よい。中身も同様にちょっと気の利いた程よいテンションの文章に、時々クスッとなりながら気持ちを和まされた。テーマの中では暦の月を色に例えた「色へのおもい」が印象深かった。二月のオレンジ。意外と思ったが読み終えたら沁み沁みと合点。表紙を見返すとその色が真ん中にあってまた沁みた。続きの三月ではセルシオのくだりに思わず泣き笑い。他では赤毛連盟の翻訳話や著者の秀頼への思いなど。創作裏話もちらほらあって満足の内容だった。2022/06/18
みかん🍊
98
万シリーズのエッセイ、サイズが横長で縦書きと珍しいがこれはこれで読みやすかった,色をテーマにしたり、過去作品に絡めた、クスッと笑える部分もあったが落ち着いた感じでした、コロナ禍の事も書かれており友人を亡くされた話しお父様を亡くされた話しはしんみりした、森見氏と綿矢氏と共に京極夏彦邸でボードゲームしたという流れはさらっと書かれていたが、詳しく知りたかったエピソードだったので、又次回作を楽しみにしています。2022/10/28
chimako
84
最近(この年になると去年は最近)読んだ『ヒトコブラクダ層ぜっと』やちょっと前(5年前なんてちょっと前)に読んだ『パーマネント神喜劇』やだいぶん前に読んだ『バベル九朔』やものすごく前に読んだ『プリンセストヨトミ』『ホルモー六景』の書名が出てくるだけで嬉しかった。万城目さんの読みやすいエッセイも好きだ。無限の可能性は大いなる勘違い……かもね。子どもの頃は何にでもなれると思っていた。歌手にでもお姫様にでも。なったときを想像して練習したりした。その後自分の顔を認識したときの驚きは半端なかった。時は流れるね。2022/11/02
里愛乍
78
思えば初めての万城目エッセイ本である。読んでる人間を楽しませずにはいられないというのをこの本にも感じられてとても好ましい。笑わせるかと思えばしんみりさせたり、時には「ほほう!」と思わせたり。「ないほう」のしあわせかぁ、確かにね。それでもこんな風に好きな本を読める幸せを感じとれる時間は大事にしたいと思うのだ。今年は特にそう思う。装丁もお洒落な大切にしたい本。2024/01/18
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