内容説明
原作のストーリーを追いながら、厖大な資料を駆使して、その背後にある数多くの新事実を発掘!司馬遼太郎の名作『坂の上の雲』をさらに面白くする著者渾身の作。
目次
1 『坂の上の雲』はなぜ書かれたか
2 正岡子規
3 巨象に挑んだネズミ
4 乃木と鴎外
5 秋山兄弟
6 “肉弾”はじまる
7 旅順陥落
8 奉天大会戦
9 日本海海戦
10 もうひとつの日露戦争
著者等紹介
塩澤実信[シオザワミノブ]
昭和5年、長野県生まれ。双葉社取締役編集局長をへて、東京大学新聞研究所講師等を歴任。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mzo
12
『坂の上の雲』の要約と、書かれた背景を一冊にまとめた本。久しぶりに再読したくなるし、ドラマも見返したくなりました。2021/09/10
トラッキー
3
坂の上の雲を読み直す気力がなかったので、とりあえず一冊で済む本書を手に取った。日露戦争を始めるにあたり、日本は欧米主要国に密使を送り、日本への支持を喚起するとともに、講和を取り持ってくれるよう工作した。始める前から終わらせ方を考えて戦争をした。しかし、日露戦争の想定外の大勝利に直面し、そうした周到さを忘れてしまったように思う。3人の主人公のうち一人でも、もっと長生きしていたら、時代は変わっていたのか。しかし明治の時代を作るのに燃え尽きた3人には、その余力はなかったのだろう。2021/06/21