内容説明
比較宗教学分野の第一人者である著者が、イスラーム古典神学思想と比較宗教学研究を通して、イスラームの普遍的な人間観と世界観を明らかにする学術書。読みやすい文体でイスラーム宗教思想の深淵を解説しており、新たな異文化理解に貢献する教養書としても最適な一冊。
目次
第1章 イスラームの人間観と自然観(人間観;葬送;環境倫理;イスラーム的フェミニズムの地平)
第2章 啓示と理性(初期イスラーム神学とムウタズィラ学派;クルアーンの倫理;アシュアリーと獲得説;クルアーンと「神の言葉」)
第3章 イスラームの世界観(クルアーンにみる世界の創造;新プラトン主義とイスラーム神学―プロティノスとアブー・フザイルの「一者論」;来世の復活と新しい創造;原子論的宇宙論)
第4章 ひとつの神と三つの宗教(ムウタズィラ学派の属性論にみる「神の唯一性」;イスラーム神学とキリスト教;イスラーム神学と「三位一体論」;共存と対話の思想史)
第5章 イスラームの他宗教観(宗教多元主義とイスラーム;中世イスラームのインド仏教観;平和を作り出すために)
著者等紹介
塩尻和子[シオジリカズコ]
1944年岡山市生まれ。1967年大阪外国語大学アラビア語学科卒業、1972年京都大学大学院修士課程を経て、1989年東京大学大学院人文科学研究科宗教学宗教史学専攻博士課程単位取得退学、博士(文学)。1999年から筑波大学哲学・思想学系助教授。2005年から筑波大学大学院人文社会科学研究科哲学・思想専攻教授、2007年に筑波大学北アフリカ研究センター長。専門は比較宗教学、イスラーム思想、中東地域論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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kaede0914
メルセ・ひすい