内容説明
著者の美学体系における新概念である実践美学を中心にわかりやすく解説する美の思索入門書。
目次
第１章 美への疑問（美を考えることは可能か；美と感性 ほか）
第２章 実践美学の提唱（実践による美の成立；美の実践の必要性 ほか）
第３章 実践美学の説明（実践美学への序；実践美学の定義 ほか）
第４章 美の照応（照応という現象；照応の条件 ほか）
第５章 美の解釈（「解釈」について；解釈の歴史と語義 ほか）
著者等紹介
今道友信［イマミチトモノブ］
１９２２年東京に生まれる。１９４８年東京大学文学部哲学科卒業。現在、日本美容専門学校校長、東京大学名誉教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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井月 奎（いづき けい）
29
この哲学者を今まで知らなかったことを悔やむとともに、知らずに人生を終わらなくてすんだことに感謝します。前に読んだ『美について』のダイジェスト版といっても良い内容ですが、より平らかな文体は文字疲れに痺れた脳にも、すっと入ってきてくれます。平らかと言っても平成の世においては多少クラシカルとも言える書き方で、それが高い格調にもつながっています。そして「美」を体系立てて学ぶことができること、その方法と行き着く所までを示していて、薄くて短時間で読める本ですが、その深遠さは凄いとすらいえましょう。崇高な本と著者です。2016/03/20
take
4
「美」へのアプローチが、哲学的ではあるが親しみやすい文体で書かれている。入門書として良いと思う。2019/10/24
sun
3
美 とは？ という疑問が起こったので借りてみた。いかにも哲学っぽく、実践を推奨している（ごみ拾いとか…）。美の本質には全く洞察が乏しく、結論ありきの論。ごみは美しくないのか？と問いたい。現代音楽も説明できない。この人は美の範囲が狭い。2014/04/30
とーとろじい
0
実践美学が倫理同様重要視されるだろうというのは美の範囲が広いのと、それは徳倫理に代わられるのではという疑問符がつく。最後の、作品の解釈から理念へ向かうというのは今ひとつ掴めなかった（理念が必要なのか）。作品の受容者、鑑賞者の側も美の創造、美の実践を行なっているという考えは重要だと思う。ただどうも美を思想として世界平和へ押し拡げようという気概は受け入れがたい。「共時的対面性から継時的間世代性へ」「美の照応、受容的照応／発見的順応（人間の側が能動的に美を見出す）」2017/12/12
かみのけモツレク
0
すなおな気持ちで読める2016/09/23
