目次
全体の視角―引揚の展開と財産をめぐる帝国の物理的解体と地域的再編
第1部 帝国日本の解体と日韓国交正常化(植民地の物理的清算と心理的清算―請求権の法的性格と異なる「相殺」構想;船舶をめぐる日韓請求権交渉;旧朝鮮銀行在日資産の再編と韓国の対日請求権交渉;帝国秩序清算をめぐる日韓交渉と国民感情―標準としてのサンフランシスコ講和条約をめぐって)
第2部 日米特殊関係と経済協力の展開―賠償とガリオア債務問題(経済協力の国際政治的起源―世界平和維持費用分担の起源としての賠償;日米関係の中のガリオア返済交渉―対東南アジア援助への返済金転用構想を中心に)
第3部 戦争の贖罪―沖縄と戦後再移民・歴史認識問題(折りたたまれた地域としての「琉球」―沖縄県人の再移民問題;補論―日本帝国解体からみたアメリカ大陸へのアジア系移民の展開;戦後日本の国民再統合と『贖罪』をめぐる対外文化政策―失われた地域と彷徨う記憶)
著者等紹介
浅野豊美[アサノトヨミ]
中京大学国際教養学部教授。東京大学大学院総合文化研究科国際社会学専攻博士、早稲田大学アジア太平洋研究センター助手等を経て、2005年から現職。主な著作に、『帝国日本の植民地法制』(名古屋大学出版会、2008年、単著、吉田茂賞および大平正芳賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。