感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
harumi
15
イスラエル侵攻下のガザ地区で避難生活を送る29歳の薬剤師、オマル・マハドさんの「X」への投稿をまとめたもの。親族、友人が次々と殺され、避難所も次々と爆撃され、逃げ惑う日々。バラバラになった遺体を拾い集めて黒い袋に入れて運び、生活物資も届かず石鹸で体を洗うこともままならならず、今日の水、今日の食べ物を求めて歩き回る日々。オマルさんはどんどん無気力になり希死願望にからめ捕られて行く。それはイスラエルだけではなくただ眺めているだけの世界中の人々への恨みへと変わっていく。こんなに読むのが辛い本は初めてでした。2026/02/03
真田ピロシキ
6
生き延びたければ他者を想え。頭のない子供の投稿を私は見ることができない。本書すら読むのが止まってしまう。だけどそれは他者の現実だ。このガザから意識を反らし細やかな日常を楽しむ権利を持っている。それでもなかったことにしてはいけない。年表の一行、記録の数字にしてはいけない。苦しみが誰にも届かなかった時、真の地獄が現れる。私が精神的に疲弊しながらも街頭スタンディングに行ってるのは無関心の地獄が広がるのを恐れているからかもしれない。この所業を許していたら私たちが苦しんだ時に一体誰が目を向けてくれる?それが地獄だ2026/01/20
チェアー
6
人が死ぬ。無感動になっていく。本当は悲しいのに、体に涙が残っていないかのように、涙が出ない。いや、涙は出る。一生分泣いたはずなのに、涙は出る。自分はなぜ生きているのか。70キロの肉片を袋に詰めて歩いている。目の前で殺される家族の姿を語る人がいる。飢えに苦しみ、瓦礫の下から今なお救い出せない子どもがいる。地獄という言葉がいつできたのか知らないが、使うならこういう場だ。そして、この地獄を見てしまえば、安易に地獄という言葉を使えなくなる。 2025/12/18
ふう
5
図書館本。言葉にできない。文字だけなのに、目をそらしたくなる。現代の、同じ地球上で起こった(起こっている)事とは思えない。自分が死んでも子どもが生き延びるよう子どもを取り替えるとか、70kgの肉片(!)の集まりを人間ひとり分として受け取って埋葬するとか…。悩みはあれど、ぬくぬくと暮している自分が申し訳なく思えてくる。しかし悲しいかな、本を閉じれば忘れてしまう。それでも時々は思い出す、きっと。2026/03/29
鏡裕之
3
胸を打ったのは、お父さんの遺体を葬ってすっごいにこにこ笑顔の小さな女の子の話。「ちゃんと遺体があったからお墓に埋められたの~♪」。遺体がない状態、遺体を取り出せない状態が常態化している世界を見せる一こま。うわぁ……ってなった。2025/10/11
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