内容説明
本書は、民間企業的な経営手法を大幅に取り入れた「新しい行政経営」、ニュー・パブリック・マネジメントの特徴と問題点、そしてこれへの対抗構想を練り上げる作業の一貫として編まれたものである。第一部では、NPMの集大成である地方分権改革推進会議の最終答申の批判的検討を行い、第二部では東京二三区におけるNPMの導入状況を概観し、その到達点と問題点を明らかにする作業を収録した。また第三部は地方分権改革推進会議・最終答申を、本書を読み進めるうえで必要な部分だが、資料として収めた。
目次
第1部 ニュー・パブリック・マネジメントと「地方分権改革」―地方分権改革会議・最終答申などの批判的検討(地方分権改革推進会議の歴史的位置づけ;分権会議の概要とこれまでの活動内容;分権会議・最終答申の内容の批判的検討;分権会議以外での動き)
第2部 特別区におけるNPM行政改革の現段階(NPM理念の導入;NPM型マネジメント・サイクルの導入―自治体組織における「選択と集中」の体制づくり;指定管理者制度など―自治体サービスの市場開放)
第3部 資料
著者等紹介
進藤兵[シンドウヒョウ]
1964年生まれ。名古屋大学大学院法学研究科教員。専攻は東京都政論、都市行政論、地方自治論
久保木匡介[クボキキョウスケ]
1972年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程在籍。専攻は行政学・イギリス行政改革
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