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内容説明
30年間望み続けてきたもの―それは「死」。安楽死を公式に求めた初のスペイン人、ラモン・サンペドロ。悲惨な事故で四肢麻痺となって以来、ベッドで寝たきりのまま、口にペンをくわえて書いた手紙と詩、エッセイで構成された本書は、1996年初版刊行以来、スペインで壮絶な議論を呼び、ロングセラーを続ける問題作。本書に深くインスパイアされたアレハンドロ・アメナーバルによる映画化で話題となる。死のなかに「自由」を求めて闘ったひとりの男の真摯な生の証。死、自由、愛、家族と介護について鮮烈に問う感動の1冊。
著者等紹介
サンペドロ,ラモン[サンペドロ,ラモン][Sampedro,Ram´on]
本名ラモン・サンペドロ・カメラン。1943年1月5日、スペインの北西部ラ・コルーニャ県の小さな村、シューニョに生まれる。22歳のとき、ノルウェーの商船に整備工として乗り組み、世界の49の港を旅する。後にこの経験は、彼の良き時代を象徴する思い出となる。1968年8月23日、岩場から海に転落。引き潮だったため、海底に頭部を強打し、第七頸椎を骨折する。以来、約30年にわたり、死が自由をもたらしてくれることを願いながら、四肢麻痺の生活を送る。スペインで初めて法廷の場で安楽死を求めるが、憲法裁判所は「手続き上の不備」を理由に訴えを却下する。しかし、彼の要求をきっかけに、安楽死が社会的問題として注目を集めるようになる。メディア上でも尊厳死の訴えを続け、国民の支持を得るが、1998年1月、かねてからの計画通り、家族と住んだ家を離れ、近郊の村ボイロである女性の手を借りて自らの人生に終止符を打った。彼の死後、義姉マヌエラによって彼の訴えは欧州人権裁判所(フランス、ストラスブール)、国連人権委員会に持ち込まれるが、いずれの機関にも受理されることはなかった
轟志津香[トドロキシズカ]
慶応大学法学部卒。スペイン語翻訳家
宮崎真紀[ミヤザキマキ]
東京外国語大学スペイン語学科卒。スペイン語・英語翻訳家
中川紀子[ナカガワノリコ]
上智大学外国語学部イスパニア語学科卒。スペイン語・英語翻訳家
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