内容説明
ハイテク機の導入により、航空事故原因は機材の不具合や規程類の不備より、人的要素、“ヒューマンファクター”が60~80%に達していることが判明した。このようなことから、運航乗務員に対するCRMというリソースマネジメントの教育・訓練が導入されているが、同時にパイロット個人の危機管理意識や取り組みが必要であることは言うまでもない。本書は、数多の危機と対峙しながらも安全運航をまっとうし、“グレート・キャプテン”とよばれた元機長による危機管理の鉄則や実践について余すところなく著されたものである。
目次
序章 機長の役割、機長の責任
第1章 航空界における「安全」について考える
第2章 リスクマネジメント
第3章 安全文化と4本の柱
第4章 ヒューマンエラー対策
第5章 航空界のプロとしての意識
第6章 危機管理の原理原則10か条
第7章 機長の危機管理とキャプテンシップ
第8章 今後の課題としての中長期的なパイロット不足
終章 パイロットを目指す若人へ
著者等紹介
小林宏之[コバヤシヒロユキ]
1946年、愛知県新城市生まれ。1968年、日本航空株式会社に入社。乗務した路線は、日本航空が運航した全ての国際路線と主な国内線。総飛行時間18500時間。社内略歴として、飛行技術室長、運航乗員訓練部副部長、運航安全推進室長、運航本部副本部長、広報担当役員付広報部長を歴任。その他、首相特別便機長、湾岸危機時の邦人救出機機長など。日航退社後は、危機管理・リスクマネジメントの講師として活躍する傍ら、航空評論家としても活躍中。公益社団法人日本航空機操縦士協会副会長(2010~2014年)、国土交通省交通政策審議会の航空部会の各委員会委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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