内容説明
60数年前、この国には己の命をかけて愛する人を祖国を守ろうとした若者たちがいた。必死の兵器に自らを同化させ戦った、回天隊の全戦闘記録・特攻隊員たちの遺した遺書など、人間魚雷「回天」の真実に迫る一冊。
目次
人間魚雷「回天」の変遷とメカニズム
現存する回天
戦局の変化
回天誕生
回天搭乗員募集
回天基地開設
大津島基地での厳しい搭乗訓練
回天基地での訓練生活
黒木大尉・樋口大尉殉職
潜水艦への搭載から、目標艦攻撃まで〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
G-dark
6
海中から敵に特攻した回天特別攻撃隊の若者たち。せめて日本がもう二度と戦争をしないことが彼らへの供養だと思います。爆薬を積んだ魚雷に人間が乗り込んで操縦しながら、敵艦に体当たりするという、狂気の特攻兵器…そんなものを二度と誰にも使わせてはいけません。この本には、回天が開発された経緯、内部の仕組み、外観、搭乗訓練の様子、搭乗員たちの顔写真、遺書などが紹介されています。戦争さえ無ければみんなどんな人生を歩んでいたのだろう…と思いながら一人ひとりの顔を見ていくと、だんだん涙で視界がぼやけてきました。2018/08/29
スフレチーズケーキ
1
回天を扱った最新本です。 搭乗した1人1人を丁寧に取材し写真入りで紹介されています。 靖国神社の遊就館にも実物が展示されている回天、1Mという狭い空間で死に行く若者達の何ともやるせない気持ちが湧いてきます。2021/09/05