出版社内容情報
「オレは見とどけたいんだよ、善を為そうとして結局は悪に組み込まれてゆく人間を……」
内戦下、追い詰められた反政府軍の若者たち。
恋愛は、集団は、どこへ向かうのか。
あらゆる不確かさのなかで、戦争は、何を顕在化させてしまうのか。
岩松了、最新戯曲。
〇あらすじ〇
舞台は反政府軍のアジト。反政府軍の兵士・多岐川秋生は、尊敬するリーダー吉田満の妹・リンと恋愛関係にある。
ある日リンが暴漢に襲われ、指令部のある町に派遣されていた秋生は身を案じ慌ただしく帰還する。
傷を負いながらも、リンは愛する恋人や仲間たちが自分を見守ってくれることに幸福を感じ、回復へと向かう。
命の保証のない日々のなか、結婚に踏み切れない秋生と、
その考えを察して共に闘いたいと願うリン、そんな彼女に戸惑う満。
やがて、秋生が絶対的な信頼をおいていた満に対して不信を覚えざるをえないような出来事が起こる。
満への感情と連動するようにリンを否定する気持ちがわき上がり、戸惑う秋生。
同じころ、政府軍のスパイが組織に入り込んでいたことがわかり、事態はさらに複雑さを増していく─―。
内容説明
内戦下、追い詰められた反政府軍の若者たち。恋愛は、集団は、どこへ向かうのか。あらゆる不確かさのなかで、戦争は、何を顕在化させるのか。
著者等紹介
岩松了[イワマツリョウ]
劇作家、演出家、俳優。1952年長崎県生まれ。東京外国語大学ロシア語学科中退。東京乾電池に在団中の1986年、作・演出を手がけた『お茶と説教』が評判となる。1989年、『蒲団と達磨』にて岸田國士戯曲賞受賞。以後、岩松了プロデュース、タ・マニネ、M&O playsなどで作品を発表。1993年『こわれゆく男』『鳩を飼う姉妹』で紀伊國屋演劇賞個人賞、1998年『テレビ・デイズ』で読売文学賞、2017年『薄い桃色のかたまり』で鶴屋南北戯曲賞を受賞。舞台・映画・テレビドラマなど、多方面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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