内容説明
日本の文化構造への関心から、長年「工芸」を研究してきた著者(東京都庭園美術館館長)による評論集。工芸の原点を解き明かし、芸術家、蒐集家、若い人たちにとっての必読の書!
目次
1 序論(伝統の定義;私の工芸遍歴)
2 伝統の形成と老朽化、そして東洋古典美術への回帰(古代模様―図案の役割;盈進社の籠目白磁―変わらなければ生き残れない;六角紫水―工芸の“日本主義”に風穴を開けた男;楽浪遺跡出土の熊文様―芸術家を伝統の束縛から解放した外来美術;暖炉前ついたての双魚文様―モダニズムの夢から覚めた工芸家たち)
3 市民の望みを叶えることが工芸の原点(インディオの椅子―実用性に束縛されない思考;アイデンティティの黄昏―インディオの椅子を見て考えたこと;渋好みの源泉―爵位も領地も権力も与えられなかった日本女性の装身具;日展の性格―「他人の要望」と「自分の価値観」;消されたアクセント―美術館と芸術祭は相性が悪い;紙の女神―手漉き和紙は生き残る)
著者等紹介
樋田豊郎[ヒダトヨオ]
1950年、東京都幡ヶ谷に生まれる。1979年より東京国立近代美術館工芸館に勤務。2007年に秋田公立美術大学理事長及び学長に就く。2016年から東京都庭園美術館長。近現代日本の文化的構造を解き明かす方法として、「工芸」を調査研究してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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序論:伝統の定義 私の工芸遍歴 伝統の形成と老朽化、そして東洋古典美術への回帰:古代模様 盈進社の籠目白磁 六角紫水 楽浪遺跡出土の熊文様 暖炉前ついたての双魚文様 市民の望みを叶えることが工芸の原点:インディオの椅子―実用性に束縛されない思考 アイデンティティの黄昏―インディオの椅子を見て考えたこと 渋好みの源泉―爵位も領地も権力も与えられなかった日本女性の装身具 日展の性格―「他人の要望」と「自分の価値観」 消されたアクセント―美術館と芸術祭は相性が悪い 紙の女神―手漉き和紙は生き残る2021/06/30