内容説明
俳句に“素”の生き方を希求してきた著者が、熊野の鮑や深吉野の猪を食べながら、竹に荒される里山や、衰えつづける吉野の山桜を愁い、行動する。日々の生活と共にある季語、俳句の本質に迫る現場の声を、“俳人協会賞”作家が熱く届ける!宇多喜代子・中上健次・前登志夫らとの交友録併載。
目次
はじめに 俳人と環境問題
暮らしと季語(新年の季語;忘初;寒施行 ほか)
季語を考える(言葉を得るまで;新幹線の景色から;天の竹薮 ほか)
繋がる交わり(鰹だんねん―宇多喜代子さんのこと;仏見舞;連れ―人間中上健次 ほか)
著者等紹介
茨木和生[イバラキカズオ]
昭和14年1月11日奈良県大和郡山市生まれ。昭和29年右城暮石選の「朝日大和俳壇」に投句、作句を開始する。昭和31年右城暮石主宰「運河」、続いて山口誓子主宰「天狼」に入会。「運河」編集長を経て、平成3年、「運河」主宰を右城暮石から継承。平成9年『西の季語物語』で第十一回俳人協会評論賞受賞。平成14年第七句集『往馬』で第四十一回俳人協会賞受賞。平成26年第十一句集『薬喰』で第十三回俳句四季大賞受賞。現在、「運河」主宰。「晨」「紫薇」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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