出版社内容情報
内容紹介
最も権威ある昔話の話型索引(AT分類)およびモチーフ索引の編者として名高い著者が、みずからの分類に込められた理念と方法論を、わかりやすい全体の見取り図とともに語り尽くした古典的名著の邦訳、待望の新装普及版。神話やファンタジーの探求に欠かせない、タイプ・インデックス、モチーフ・インデックスなどの貴重な資料・情報を満載。
目次
第I部 民間説話の性格と形態
第一章 民間説話の普遍性
第二章 民間説話の形式
第II部 アイルランドからインドまでの民間説話
第一章 アイルランドからインドまで──その民族と国々
第二章 複合昔話
1│メルヘンとそれに類する説話形式
2│超自然的敵対者
(A 鬼と魔女/B 吸血鬼、亡霊/C 悪魔と鬼/D 死神)
3│超自然的援助者
(A 超自然的紡ぎ手/B 小人または妖精の援助/C 死者の報恩/D 変った仲間/E 動物の援助/F 馬の援助/G 悪魔、鬼の援助)
4│魔法と怪異
(A 呪力/B 呪宝/C 魔法の薬/D 妙技/E 動物言葉の知識/F 大力/G 小さい子)
5│求婚者、夫婦
(A 超自然の女房/B 魔法にかけられた女房/C 魔法にかけられた夫/D 傷ついた恋人を癒す/E じゃじゃ馬ならし)
6│難題と探索
7│誠実
(A 夫を探す貞淑な妻/B 誠実な姉妹/C 忠実な家来)
8│良い親族、悪い親族
(A 不実な母、姉妹、妻/B にせの嫁/C 追放された嫁または娘/D 末子の成功)
9│神々
(A 正義[(i)神の裁き/(ii)願望の成就と懲罰/(iii)真実の発覚]/B 予言/C 運 135)
10│三つの世界
(A 他界への旅/B 天国の門/C 地上を遊行する聖者)
11│現実的な話
(A 利口者[(i)機知によって王女を娶る/(ii)謎解き/(iii)名言]/B 欺瞞/C 盗人
12│複合昔話の発生と歴史
第三章 単純昔話
1│笑話、小話
(A 利口者の話/B 愚か者/C だまし勝ち/D ずるい取り引き/E 盗み、欺瞞/F 欺瞞による逃亡/G 残酷な狡猾譚/H 誘惑、姦通/I 大法螺/J いかさま/K 誣告 /L 悪妻/M なまけ者/N つんぼ/O 教区僧/P 法螺話と誇張譚)
2│動物昔話
(A 寓話文学/B 北欧の動物譚とルナール狐/C その他の文学作品に関係あるもの)
3│形式譚
(A 形式的な枠をもつ話/B 累積譚)
4│伝説、言い伝え
(A 神話的伝説/B 不思議な生物と品物[(i)不思議な動物/(ii)その他の不思議な生きもの/(iii)不思議な品物]/C 死者の帰来/D 不思議な力と奇跡[(i)変身と呪縛解除/(ii)その他の呪力/(iii)奇跡]/E 埋蔵された財宝/F 土地および人物の伝説)
第四章 古代の文学に現われた民間説話
1│古代エジプトの説話
2│バビロニア及びアッシリア
3│古代ギリシア
4│ラテン
第五章 他の大陸におけるヨーロッパ・西アジアの民間説話
1│インドネシア
2│アフリカ
3│北米インディアン
第III部 未開文化における説話──北米インディアン
第一章 北米インディアンの説話
第二章 創造神話
1│南西地域
2│カリフォルニア
3│エスキモー
4│北東森林地域
5│イロコイ族
6│中央森林地域
7│北太平洋沿岸地域
8│他の地域
9│神話モチーフ
第三章 トリックスター説話群
1│中央森林地域
2│大草原地域
3│台地地域
4│北太平洋沿岸地域
第四章 難題と英雄の説話
1│北太平洋沿岸地域
2│中央森林地域
3│イロコイ族
4│カリフォルニア
5│大草原地域
6│南西地域
7│難題モチーフ
第五章 他界への旅
第六章 動物女房と動物聟
第七章 その他のアメリカ・インディアン説話
第IV部 民間説話の研究
第一章 民間説話の理論
第二章 民間説話研究の国際的組織
第三章 民間説話の採集
第四章 民間説話の分類
第五章 民間説話の生活史
第六章 生きた芸術としての民間説話
(巻末資料)
テール・タイプ・インデックス
モチーフ・インデックス
総索引
補遺A 民間説話に関する主要なる著作
補遺B 主要なる民間説話集
著者略歴
著・文・その他:スティス・トンプソン
Stith Thompson(1885-1976)アメリカの民俗学者。ウィスコンシン大学、カリフォルニア大学、ハーバード大学に学ぶ。1921年からインディアナ大学で教鞭をとり、研究のかたわら同大学民俗学研究所の設立に奔走。国際的な民俗学研究の拠点の礎を築いた。
翻訳:荒木博之
1924年、東京に生まれる。京都大学文学部卒。立命館大学教授、広島大学教授、宮崎公立大学教授などを歴任。比較文化論、人類言語学、説話伝承論など、幅広い分野で活躍。1999年没。
翻訳:石原綏代
1915年、仙台に生まれる。東京女子大学英文科卒。日本民俗学会会員、女性民俗学研究会会員。1973年没。女性民俗学研究会の中心的な会員として戦前から活躍し、日本の民俗学の海外への紹介にも尽力。
内容説明
最も権威ある昔話の話型索引(AT分類)およびモチーフ索引の編者として名高い著者が、みずからの分類に込められた理念と方法論を、わかりやすい全体の見取り図とともに語り尽くした古典的名著の邦訳、待望の普及版登場。
目次
第1部 民間説話の性格と形態(民間説話の普遍性;民間説話の形式)
第2部 アイルランドからインドまでの民間説話(アイルランドからインドまで―その民族と国々;複合昔話;単純昔話;古代の文学に現われた民間説話;他の大陸におけるヨーロッパ・西アジアの民間説話)
第3部 未開文化における説話―北米インディアン(北米インディアンの説話;創造神話;トリックスター説話群;難題と英雄の説話;他界への旅;動物女房と動物聟;その他のアメリカ・インディアン説話)
第4部 民間説話の研究(民間説話の理論;民間説話研究の国際的組織;民間説話の採集;民間説話の分類;民間説話の生活史;生きた芸術としての民間説話)
著者等紹介
トンプソン,スティス[トンプソン,スティス] [Thompson,Stith]
1885‐1976。アメリカの民俗学者。ウィスコンシン大学、カリフォルニア大学、ハーバード大学に学ぶ。1921年からインディアナ大学で教鞭をとり、研究のかたわら同大学民俗学研究所の設立に奔走。国際的な民俗学研究の拠点の礎を築いた
荒木博之[アラキヒロユキ]
1924年、東京に生まれる。京都大学文学部卒。立命館大学教授、広島大学教授、宮崎公立大学教授などを歴任。比較文化論、人類言語学、説話伝承論など、幅広い分野で活躍。1999年没
石原綏代[イシワラヤスヨ]
1915年、物理学者石原純の次女として仙台に生まれる。東京女子大学英文科卒。日本民俗学会会員、女性民俗学研究会会員。1973年没。女性民俗学研究会の中心的な会員として戦前から活躍し、日本の民俗学の海外への紹介にも尽力。柳田国男編『日本伝説名彙』(日本放送出版協会)の編集に携わるなど、精力的な活動により学界の発展を支えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。