内容説明
スプラッタ・ホラー小説のパイオニアにして、ひとでなし映画評論家の友成純一が、90年代末から新世紀にかけての『マトリックス』『ファイト・クラブ』から『イノセンス』にいたるまでに貫かれる映画最大のテーマ「オタク・暴力・人間否定」に正面から向き合い、止めを刺す。
目次
ポール・バーホーベン―サディズムとマゾヒズムの狭間で笑う反アメリカ主義者
デイヴィッド・フィンチャー―時代の狭間を生きる世代の“革命児”
リドリー・スコット―欲望の海に溺れて
『エイリアン』は自らの肉体に宿る
スティーヴン・スピルバーグ―お前はファンタジーに対する裏切り者だ!
ティム・バートン―己を罰しつつ人間を憎悪せよ
無限の合わせ鏡に手を伸ばす―バーチャルSF映画の隆盛と真相
金子修介―今宵、怪獣が日本を根絶やしにする
庵野秀明―『新世紀エヴァンゲリオン』ブームの正体
サム・ライミ&ピーター・ジャクソン―マニア作家が世界的ヒットメイカーになるまでの条件〔ほか〕
著者等紹介
友成純一[トモナリジュンイチ]
1954年生まれ。作家、映画評論家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
加藤
1
押井との心理的な距離感がよかった。2022/03/15
黑猫
1
2008年3月11日読了2008/03/11
nappyon
1
リドリー・スコット、デヴィット・フィンチャー、ティム・バートン、宮崎駿、押井守などなど様々な映画監督について語っています。過去の著作の『暴力/猟奇/名画座』が70年代、『内臓幻想』が80年代の映画を扱っていてこの本はその後の90年代を…というコンセプトのようですが、ものの見事に脱線しまくりで幅広い年代の様々な作品を扱ってますね。それどころか脱線のあまり自分と9歳の娘との父子生活について語られたりします。おいおい。でもそんなところが面白い。わりと有名作品が多く語られていますが、どれもこれも見たくなりました。2012/09/20