岩波文庫
哀詩 エヴァンジェリン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 120p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003230510
  • NDC分類 931
  • Cコード C0198

出版社内容情報

美しくてやさしい娘エヴァンジェリンは村の若者と婚約するが,軍の移住命令でふたりはひきさかれてしまう.恋人の行方をたずねて放浪した末にめぐり会ったとき,男は死の床にあった――この悲しい物語の中に歌われた熱烈な愛,貞節,豊かな情趣と敬虔な信仰とは,人の心を清め,人間の尊さに対する人の信念を高めずにはいない.詩人ロングフェロー(1807‐1882)の代表作.

内容説明

十八世紀半ばの北米。英仏の植民地争奪戦により引き裂かれた恋人たちが、互いを探し求め、すれ違う悲しい運命を描いた物語詩。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

meg

26
美しいと思った。純粋さの極みか。哀しみを受け止めたエヴァンジェリンの描写が感動的である。2025/01/11

ひつじ

10
ここいらの詩人や作家を全然知らないので、事前情報ゼロで読んでいた。なんだろう、英仏の植民地争いで引き裂かれた男女が云々、もちろん神が絶対に存在して、愛によってどうのこうのでもちろん話は進んでゆき。生活に根付いたような宗教、作家の身分は知らないが素朴な生活感がある気がする。作品としてどう感じたのかは中々に説明し難いが、詩として美しいのは日本語を介してでもわかるので、まぁいい作品だなと思った。嫌いな部分ももちろん多いが……。2021/10/01

蛇の婿

9
旧漢字とそのストーリーに少しく苦労しつつも読了。実は純粋にこの話を楽しんでやろうと読み始めたのではなく、アメリカ独立戦争の時代への理解の一助として読み始めた話なので、アメリカ建国の雰囲気とか開拓の空気とか読み取ろうとしていろいろ主人公の置かれた境遇であるとか恋人の行動であるとか余計な邪念が入ったのも読み進めるのに苦労した一因かもしれません。とはいえそれを念頭に置くことで得るものもあったので、それなりに良い読み方ができたかなと。…私はやはりハッピーエンドが好きですね。こういうの読むと再認識させられます。2019/10/13

twinsun

7
ふり返るほどに輝く夢のような幼少期を経て歓喜の婚姻から始まる長い別離と今際の際の再会・永遠の愛の成就の物語。時代背景はイギリスからの独立途上にある植民地アメリカ。読み比べるとダフニスとクロエーからイノック・アーデン、そしてエヴァンジェリンへと闇は深まっていくが運命に翻弄される二人の未来を祝福する著者らの気持ちは共通するものだ。妹の死を契機に訳出された本書は中勘助の「妹の死」、高山幸太郎の「永訣の朝」に連なる。2024/03/18

nox

1
ラストシーンの美しさが、読んできた物語の中でもトップクラス。エヴァンジェリンとガブリエルの、互いを思い、互いを探し合う旅の果てが、とてつもなく心を震わせる。いつまでも色褪せなかった愛が、純愛の何たるかを教えてくれる。擬人法の自然描写が特徴的で、エヴァンジェリンの旅する場所の様子がかなり本格的というか、芸術的。苔や蔦の垂れ下がった木々の洞、ガブリエルとすれ違う河のところの描写は傑作。つーかマジでラストシーンが良すぎる。2019/02/22

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