内容説明
「批判からしか見えないものがある。批判がないと見えなくなるものがある」。産む産まないは、女性に決める権利がある!命のリレーに参加するために、ドナーカードを持ちたい!「自分らしい死」につながる自殺・安楽死を認めるべきだ!自分の身体なのだから、「売春は自由」じゃないか!国家に逆らってイラクに行き、人質になったら、それもまた自己責任だ!自己決定権の名のもとに展開される、これらの錯綜を放置しておいてよいのか。日常用語のように広がり、誰にも反対できない、「自己決定権」は果たして正しいか?一見もっともらしい、言説の闇に深く錘を下ろし、見え透いた論理のカラクリを暴いて、「自己決定権」の負の側面を炙り出す。
目次
序章 自己決定権とは何だったのか
第1章 私はなぜ自己決定権を認めないのか
第2章 自己決定と自己決定権はどう違うのか
第3章 自己決定権と福祉国家の行方
第4章 死をめぐる感性、批判をめぐる感性
第5章 ノンと言い続けることの重要さについて
終章 自己決定権批判の課題はどこにあるのか
著者等紹介
小松美彦[コマツヨシヒコ]
1955年東京生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、東京海洋大学海洋科学部海洋政策文化学科教授。科学史、生命倫理学専攻
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