内容説明
東西冷戦の終わりは、新たな混乱と無秩序の時代の始まりだった。世界中で噴き出す地域主義、民族主義の波(ジハード)と、急速にグローバル化する市場経済の波(マックワールド)が衝突しながら依存し合っていく姿を鮮やかに描き出し、その狭間で無力化する民主主義にどんな希望がありうるのかを探求した傑作。
目次
第1部 マックワールドという新しい世界(古い経済と新しいマックワールドの誕生;絶対に必要な資源―自給自足の終わりと西側の衰退;工業セクターと東洋の台頭 ほか)
第2部 ジハードという古い世界(ジハード対マックワールドか、それともマックワールドを通してのジハードか?;マックワールドのなかのジハード―さまざまな「民主主義」;中国と、かならずしも民主的でない環太平洋諸国 ほか)
第3部 ジハード対マックワールド(新たな世界的無秩序のなかでのジハードとマックワールド;荒々しい資本主義対民主主義;ロシアにおける資本主義対民主主義 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
2
古典になりつつあるかな。グローバルな経済至上主義をマックワールド、それに抗する民族意識などに基づいた運動をジハードとして、両者がタイトルのような対立関係ではなく弁証法的な共生関係にあることを示した一冊。ジハードという概念をイスラムの過激派から引き離してアメリカ国内に持ってくる発想は今でも色褪せない。ジハード的非寛容にもマックワールド的経済全体主義にも民主主義は宿らないとして市民社会再興を説くが、具体性がない。肝心の市民社会についての言及が少なく、市民社会の輪郭が浮かび上がってこないのが難点。2009/06/10




