内容説明
村落と見まがうような南太平洋の小さな町も、やはり都市であり、村とは異なる生活が息づいている。「ゲマインシャフトとしての村落」「ゲゼルシャフトとしての都市」という二項対立的な世界観を打ち破る「ゲマインシャフト都市」の概念をフィールドから提起。人類学からの新たな都市論。
目次
第1章 都市とは―「都市的なるもの」と「都市らしさ」
第2章 南太平洋における都市の諸相
第3章 ヴィレッジと呼ばれる首都
第4章 アメリカ軍の建設したキャンプ都市
第5章 都市文化としてのカヴァ・バー
第6章 都市におけるエスニシティの誕生
第7章 南平洋の都市における公共圏と親密圏の可能性
第8章 ゲマインシャフト都市にみるもう一つ別の共同体
著者等紹介
吉岡政徳[ヨシオカマサノリ]
1951年生まれ。1979年東京都立大学大学院社会科学研究科単位取得退学。社会人類学博士。専攻は社会人類学、オセアニア地域研究。現在、神戸大学大学院国際文化学研究科教授。著書に、『メラネシアの位階階梯社会―北部ラガにおける親族・交換・リーダーシップ』(1998年、風響社、第15回大平正芳記念賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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