出版社内容情報
本書は、京都大学大学院教授、山梨正明氏が2008年5月に還暦を迎えられたことを祝し、京都大学において氏の指導を受けた教え子を中心とする43名が寄稿し、編集された記念論文集である。本書の特徴は、そのタイトルが示す通り、言葉の世界を認知のメカニズムによって解き明かそうとする壮大なテーマに向かい、言語学の関連分野をも視野に入れた学際的な視点からの論考によって構成されていることにある。認知文法、認知意味論、構文文法等、認知言語学のパラダイムを背景とする論考から語用論、談話分析、コミュニケーション論に至るまで、実に多彩な内容が、近年の言語研究の動向を踏まえて理論的、実証的に論じられている点で大変示唆的な1冊である。
目次
フランス語のprendreタイプの動詞がとる場所補語について―非線状的事態認知モデル
痕跡的認知と言語表現
同族目的語構文の認知構造―軽動詞構文との比較を通じて
二重目的語構文に現れる二面性に関する意味的考察
日本語の介在使役構文をめぐって―認知言語学と語用論の接点
Logic and the Ever‐Elusive Pursuit of Meaning:Language Specificity as a Cognitive Linguistic Constraint upon Analytic Philosophy
移動動詞に対する実験的分析
アマルガム構文としての『「全然」+肯定』に関する語用論的分析
日本語壁塗り交替の分析―構文文法の観点から
Transferred epithets:an MSFA apporoach〔ほか〕
著者等紹介
児玉一宏[コダマカズヒロ]
京都教育大学准教授
小山哲春[コヤマテツハル]
京都ノートルダム女子大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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