内容説明
ねらわれる輸入食糧大国ニッポン。放射線照射食品。食品添加物や農薬などの化学物質に代わる「クリーンな技術」として、今、世界的に広がる推進の動き。そのターゲットは私たちの食卓にあふれる輸入食品だ。その実態に迫り、安全性への疑問を訴える。
目次
第1章 食べものの対極にある照射食品
第2章 「メリット」の検証―照射食品は有効か?
第3章 生命の糧に迫りくる原子力産業
第4章 照射食品は安全か―毒性実験のデータ分析から
第5章 照射をめぐるグローバルな闘い
第6章 照射食品はいりません―問われる日本の消費者の責務
著者等紹介
里見宏[サトミヒロシ]
1947年生まれ。国立公衆衛生院研究課程修了。公衆衛生学博士(衛生学、疫学)。健康情報研究センター代表。国立公衆衛生院疫学部客員研究員。和光大学講師(社会医学)など5校で講義。国立予防衛生研究所で照射食品の検知法の開発にたずさわり、その危険性について知る。著書に『暮らしに潜む微量毒物がわかる本』(学陽書房)『身近にひそむ環境ホルモン・ダイオキシン』(金の星社)『歯医者さんでは教えてくれないフッ素の話』(ジャパンマシニスト社)など。現在はカドミウムなどの化学物質が環境や人へどの程度の影響を与えているかなどの研究を行っている
鮎川ゆりか[アユカワユリカ]
1947年生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒、ハーバード大学、ケネディ行政大学院修士修了。フリーの通訳、原子力資料情報室などを経て、現在WWF(世界自然保護基金)にて気候変動日本担当。1988年、オーストラリアで開かれた消費者による「照射食品に関するアジア・太平洋会議」に出席、食品照射ネットワーク設立に関わる。訳書に『ピーターラビットの自然はもう戻らない』(新宿書房)『プルトニウム燃料産業』(七つ森書館)がある
久保田裕子[クボタヒロコ]
1949年生まれ。お茶の水女子大学家政学部家庭経営学科卒。国民生活センター勤務を経て、1996年4月より国学院大学経済学部教員、現在に至る。消費者問題、消費者運動等を調査・研究。共著に『多様化する有機農産物の流通』(学陽書房)『戦後消費者運動史』(大蔵省印刷局)など。トニー・ウェブほか『食卓を脅かす食品照射』(三一書房、共訳)など海外の食品照射反対運動を紹介
野田克己[ノダカツミ]
1952年生まれ。早稲田大学第一文学部西洋史専攻卒。日本消費者連盟(日消連)事務局長、聖心女子専門学校保育科講師などを経て、現在、大地を守る会事務局長。日消連時代に照射食品問題をはじめ消費者運動全般に関わる。とりわけ1988年12月にジュネーブで開かれた照射食品推進の国際会議に参加以後、全面的に照射食品反対運動に関わっている
浜谷喜美子[ハマタニキミコ]
1943年生まれ。神戸市立外国語大学英文科卒。日本社会党国際局、原水禁国民会議を経て、現在フリーの翻訳家。主な訳書に『ファーストフードの秘密』(M・F・ジェイコブソンほか、技術と人間)、『シャドウの恐怖』(J・マクソーリ、ジャプラン出版)。照射食品に関する活動としては、トニー・ウェブほか『食卓を脅かす食品照射』(三一書房、共訳)を紹介
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