内容説明
保育の可能性と魅力は、いつも新しい「つながり」をつくりだす実践にある。個人を尊重しつつ、個人を超えるいとなみへ。保育がその真価を発揮するための、保育的発達論のはじまり―。
目次
「個人」を尊重しつつ、「個人」をこえるいとなみへ
第1部 子どもの「主体性」とは何か(子どもはどう「自己決定」しているか;保育のなかでとらえる主体性)
第2部 子どもの「主体性」はどう育つか(人間の赤ちゃんが“未熟”であることの意味;してもらう、する、してあげる、させてあげる)
第3部 「子ども観」「発達観」の変遷と私たち(子ども観をさかのぼる;「発達」と社会の歩み;「発達」と社会のいま)
第4部 発達をみる目をひろげる―イヤイヤ期とブラブラ期(「年齢」と発達;「参加」の視点からみる発達観;つながりアウトカムとしての「ブラブラ」)
第5部 「保育」と「発達」を結びなおす(つながりを育むいとなみ;保育の「あそび」とは何か;保育の公共性;「信頼」の中間共同体)
著者等紹介
川田学[カワタマナブ]
1973年東京都生まれ。北海道大学大学院教育学研究院准教授。博士(心理学)。専門は発達心理学、保育研究。近年は、沖縄地方や瀬戸内地方など各地の保育現場をまわり、保育と地域との関係史を学んでいる。通っていた保育園では、毎日のように押し入れならぬ砂利敷きのボイラー室に入れられる「問題児」。園には敷居がなく、外国人労働者の住居と地続きで、保育時間中にドアをノックして5円玉と1ペニー銅貨を交換するあそびを楽しんでいた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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