ハルキ・ホラー文庫<br> くくり姫

ハルキ・ホラー文庫
くくり姫

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784894569409
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

十一歳でありながら、実父から性的虐待を受け続けていた坂本綾香は、ある日とうとう父を殺してしまう…。公園で呆然とする綾香の前に現れたのは、民俗学に詳しい大学生シンジだった。父の死体を日本書紀に登場する死の女神―菊理姫―に捧げたシンジに連れられて、連続殺人と頻出するUFOに彩られた、綾香の旅がはじまる…。果たして綾香は、おぞましき旅路から生還することができるのだろうか。日常から逸脱する岐路に立った少女の恐怖を、鮮やかな筆致で描くロードムービーホラー。

著者等紹介

佐々木禎子[ササキテイコ]
1964年札幌市生まれ。1992年雑誌『JUNE』にてデビュー。少女の恐怖を描いたホラー『鬼石』で話題を呼ぶ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamakujira

5
性的虐待から逃れるために父親を殺した小学生の綾香は、街で出会った慎司と逃げることにした。慎司もまた親を殺してきたと言い、くくり姫への生贄を捧げながら白山神社へと向かう。菊理媛を邪神とする解釈はおもしろいし、綾香が慎司に逆らえなくなっていく様子もおぞましいながらリアリティーがあっていい。グロテスクな描写もホラーだから当然だし、一矢の存在も綾香を揺るがせて効果的だと思う。なのに、このラストはなんだろう。エピローグの意味もよくわからなかったなぁ。 (★★☆☆☆)2017/03/10

みっくん

0
ばんぱいやのパフェ屋さんとは、えらく毛色の違った話でした。BLとラノベとホラーの作家さんらしい。スプラッタというよりR18感のある殺人シーンですが、あまりリアルさは感じず。プロローグの娘が引っ張られるのかと思えば、本編では綾香が、エピローグではシンジが主になり、もう少し、違う切り口もあったように感じます。2016/07/12

カメコロ

0
日本書紀に登場する神、菊理姫モチーフのグロテクスなホラーということで、諸星大二郎の黄泉からの声を思い出し、案の定解説でそのことについて触れられていて笑った。神への生贄を捧げながらの旅路で、殺人者についていく綾香の心が面白かった。シンジを恐れている一方で、一矢などの嫉妬してしまったり。最終的に殺す殺されるの話になるのは仕方ない。エピローグの怒濤の設定の説明は興味深いけど、なかなか作中で説明しきるのは難しいよなあと共感2014/04/14

Yanda≒刹羅

0
とても引き込まれてしまうお話でした。贄を捧げ続けてるのはよかったんだえどもね、完成に近付いて行く異形もよかったんですけれどもね、最後の〆が消化不良。スピード感が心地よかったから、最後の最後で急ブレーキ掛けられたような (´・ω・`)2012/11/25

ナコち

0
日本神話の登場人物を話に絡めてはいるものの、全体的にグロいです。想像するとちょっと堪えます。少女の心情で物語が進む・・・というわけでもなかったのでちょっと消化不良です。2010/09/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/436472
  • ご注意事項