内容説明
バイタル・ネットの彼方に、勇はユウ・ブレンごと飛ばされた。雪の沈黙のなか、意識をとり戻した勇は、ブレンと話のできる少女ネリーと遭う。思い出をたくさんもっている者たちが住む星・地球の有機的力を吸収しつつ、オルファンの浮上は続く。そのエナジィにとりこまれた両親たちに勇はネリーと共に立ち向かった。TVアニメを通して総監督富野由悠季が問いかけた未体験の感動と新世紀へのテーゼ、ここに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
24
他者へのいたわりと共感。どんなに友人や家族に囲まれていても、それが欠ければ誰でも孤児である。そして「ふるさと」とという共同体。世代を重ねるという連続性も孤独ではない繋がり。2019/03/31
クラウド
1
最終巻は、富野監督(名義は違う)が直接手がけられた。 読めば読むほど、彼の思想がひしひしと伝わってくる作品である。 物語の最終局面はこころに刺さってくる場面も多く、アニメで見ていてもよく感動していた。 小説版だと、あの過去の名(迷?)場面についても補足が加えられている。 あくまでノベライズなので、媒体の違いで大きく結末が異なるというわけではないが、読み終えた時の充足感は中々。 生きることの希望、未来への可能性は、簡単には捨てたくないものだ。 親子関係の難しさについても、考えなくてはいけないがね。 2021/08/31
mare
1
第3巻のみ、斧谷稔(=富野由悠季)氏による文章。2010/01/02
森矢司
0
「ごめん、覚えてない」と姉をイイコではなくクインシィとして突き放した勇でしたがその理由が明かされます。そこへと至る過程とそこからの展開はテレビでもやってほしかった。ブレン自体が精神概念的な作風なので最終巻といわず全編を監督が手掛けられなかったのは残念・・・2013/01/12
H.S
0
私の青春の1ページ。 ただし、小説としては富野監督が書いているわけではないことから本編の上澄みだけを掬ったという印象。誤植や登場人物の女性が突如男口調になったりと、ツッコミどころはかなりあります。 当時の気分を味わいたいなら素直にアニメ本編を見ましょう。2020/04/29