感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソバージュ
6
加藤登紀子さんのお母様が、結婚と同時に満州に渡りハルビンにて暮らした11年間の手記。当時のハルビンの様子やロシア人の暮らし、終戦を迎え引き揚げまでの逞しい生き方等どれも興味深く、生きるということを色々と考えさせてくれる。2020/02/22
駄目男
4
著者、加藤淑子とは加藤登紀子の母で1915年生まれ。我々日本人にとってハルビンと聞けば伊藤公暗殺の地として名高く満州国に行政権が移るまではロシアの租借地で淑子が夫幸四郎と結婚してハルビンで暮すようになった昭和10年10月。本書を読むと戦前の満州は実に長閑で平和そのもの、他国人との関係も円満で戦争さえ起きなければ何ら問題がないような感じに受け取れる。しかし、昭和16年6月、夫に召集令状が届き結局、淑子はハルビンで終戦を迎え3人の子を養うために洋裁で糊口を凌ぐ。思うに敵地で終戦を迎えることの恐ろしさ。2018/01/29
lonely_jean
1
20歳でハルビンに渡ってから10年少しの記録なのはわかっていたが、3人の子を連れて引き揚げる時、31歳、との記述を見た時は、改めて驚嘆せずにいられなかった。が、若いからこそできたことでもあるのだろう。写真も多く、当時の生活が見える。2025/05/06
ミフ
0
東京新聞夕刊に連載の加藤登紀子さんの記事に書かれていたのをきっかけに読んでみた。
h
0
理想化された多民族国家としての満州。確かに興味をそそられる。