感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
10
沖縄の戦況だけでなく、新聞や日記からの引用によって本土の社会情勢の「空気」も再現したドキュメンタリーです。本土の人にとって沖縄戦が決して他人事でなかったのは確かなことなのですが、恐らくは「沖縄の人も頑張ってるから自分も頑張ろう」程度の認識だったのでは・・・と想像しました。「飢え死にか、自決か、突撃か」の悲惨な選択を迫られている沖縄の人々との落差に、何ともやるせない気持ちになります。戦争そのものが悲惨なのはもちろんですが、情報の断絶によって生じる「無関心」や「忘却」は、更に悲惨な状況に追い打ちをかけます。2014/08/30
友川サイコー
3
200ページの小冊ながら、沖縄戦の実態を米国撮影の写真と共に、時系列で描写。現地の凄惨な実情と本土の様子が時々刻々と手に取るように分かる。教科書の副読本にして欲しいくらいです。現代史の必修化が必要。英語より重要なのは、2015年秋現在の政治家の言動を見ていれば明らかです。2015/10/19
hayaco
3
ひとつひとつ掘り下げて語られる事はないが、時代の空気が伝わる。その日、東京はじめ本土で何が起こっていたのかも所々語られ、やりきれなさを増幅させられた。2014/07/24
Hiroki Nishizumi
2
まことに地獄の日々であったことだろう。民間人のことを考えず持久戦に持ち込む愚かな参謀や、出張と称して本土へ逃げて戻らない官僚など歴史の隅で蠢く卑怯者どもが情けない。やはり大きなところで道を誤ってはいけない。2012/05/16
sendagi1130022
1
あえて断片的かつ網羅的に出来事を暦日単位でまとめられており読みやすい。非常に物足りなくも感じられるが、沖縄戦の概略に触れるには良い導入書。2011/06/20