ウイメンズ・ブックス
わたしはティチューバ―セイラムの黒人魔女

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784915165924
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

セイラムの魔女裁判についてはたくさんの書物があるが、話題のクレオール文学を代表する女性作家コンデは、リアリズムを超えた魅力あふれるティテューバ像を描いている。 【フランス女性文学大賞受賞作】

内容説明

セイラムの魔女裁判についてはたくさんの研究書があるが、ティチューバに関しては、はっきりした記録は残っていない。コンデの創造するティチューバは、魔法を使う力をもちながら魔女に徹することもできず、奴隷反乱に加担してカリブ海の伝説的な女性闘士ナニー像にかぎりなく近づくが裏切にあうあたり、「等身大」の女を感じさせ、「読み物」としての魅力も十分である。フランス女性文学大賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

97
何て力強い物語だろう。 カリブ海の島の黒人奴隷、女性、過酷な運命とクレオール的魔術の世界。 1692年の悪名高きセイラムの魔女事件、そのきっかけになった女性がティチューバ。 ビリーホリデイの”奇妙な果実”思い出す。19の時に好きだった(ちなみに一番好きだったアルバムは”サテンドール”ーひねくれた10代だなあ)2021/01/21

どんぐり

85
17世紀末、ボストンの北にあるセイラム村で起きた魔女裁判。200名近い村人が魔女として告発され、19名が処刑された。本書は、この歴史的史実をもとにしたフィクションである。主人公は、黒人奴隷として、カリブ海に浮かぶ島バルバドスからアメリカのセイラムへ移住し、魔女として収監されたティチューバ。三人の重要な死者とつながり、自然を操る不思議な力をもち、苦しませることより苦しみを癒す魔術をみせてくれる。物語は、奴隷船がカリブ海の島々で積み荷をおろし、白人の男に強姦され生まれて来たティチューバ、白人の男のために2021/01/17

みか

3
2019年1月26日読書会課題図書2019/01/26

ケイコ

2
現代のモラルで生きている私には魔女裁判も奴隷制度も愚かしいとしか思えない。人間は残酷な生き物だ。2012/11/28

しゃる

1
レビュー書き忘れ。カリブ海地域で奴隷の両親から生まれ育ち、老女に魔法を教わった純真な黒人女性ティチューバの短い生涯を描く。ストーリーが進むごとにアフリカとアメリカの「魔女」の存在が交差し、最終的に史実と連鎖して暗い炎を起こすさまが見事。一方、奴隷生活のなかでも花びらを風に乗せ、広い丘に舞い渡らせるティチューバの美しい魔法は、呪術と強い結びつきをイメージさせるキリスト教的魔法観だけではなく、アフリカ的な精霊魔法からも離れた独自のもので、著者のクレオール的な価値観を存分に感じられる設定が素晴らしい。2022/10/06

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