同時代世界の人類学

同時代世界の人類学

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784894343092
  • NDC分類 389
  • Cコード C1036

内容説明

多様な諸世界がひとつの地球を生きる現代、「文化のグローバリゼーション」と「差異の尊重」とが同時に語られる今日、“地球全体”を対象とする新しい人類学の創出を宣言。ポストモダンの言説をのりこえつつ人類学の方法論を革新し、現代に特徴的な現象(メディア、コミュニケーション、政治的な儀礼、世界各地で隆盛をきわめている新興カルトや再興カルト、日ごとに拡大をとげる人口稠密な都市空間)を解読。

目次

第1章 人類学の歴史的空間と歴史の人類学的時間(こんにちの人類学;人類学と歴史学 ほか)
第2章 コンセンサスとポストモダニティ―同時代性の試練(コンセンサスの出現とフランス的例外の終焉;モダン期と抗争 ほか)
第3章 同時代性へ向けて(人類学における五つの批判モデル;「盗まれた手紙」のモデルによる批判 ほか)
第4章 二つの儀礼とその神話―儀礼としての政治(複数性・他性・同一性;他者と同一者の象徴的関係 ほか)
第5章 新しい諸世界(諸世界の同時代性;人類学的主題としての世界と人類学の二つの試練 ほか)

著者等紹介

オジェ,マルク[オジェ,マルク][Aug´e,Marc]
1935年生まれ。現在のフランスを代表する人類学者の一人。社会科学高等研究院研究指導教授をつとめ、1985年から95年まで同研究院の院長を兼ねる。西アフリカ諸社会の人類学的研究を専門としつつ、近年はその考察の視線をフランス本国、とくにパリに向け、精力的な著述活動に従事している

森山工[モリヤマタクミ]
1961年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授。専攻は文化人類学。とくに、マダガスカルを対象地域とした研究を専門としている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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いとう・しんご singoito2

6
多分「アフリカ潜在力」を読んで借りてきました。同時代世界はLes mondes contemporainsで、ネットや高速交通網でつながれた複数で多様な世界が作り出す同時代の中で人類学の可能性と責務を問うというテーマ。私としては社会学のU.ベックの「第2の近代化」の人類学版という印象。ただし、第3世界の被植民者や都市郊外の貧困層に対するフィールドワークを背景に持っているだけに、一層、身につまされるものがありました。2022/02/26

SQT

2
内容。ポストモダン人類学への批判が一つ。「未開民族」が近代的な生活様式を受容する(グローバル化)に従って人類学の領地が狭まってきていると言うけど、そもそも(グローバル化に伴う)同時代化が、人類学のはじめから「未開民族」にとっては起きている(欧米の文化進化論的見地では「未開」は時間軸で捉えられるが彼らにとってはまったく異質の出来事という点)のに、何を今さらポストモダンだの大仰なことを言っているんだ、と。(個人的には、「誰が」を明確にしているのがポストモダン人類学の言説だから問題ないと思うけど気持ちはわかる)2017/05/04

Kan T.

0
メタ人類学としてうまくいっているのかわからないが、端的な結論は良い。フランス歴史学やミシェル・ド・セルトーも読まないと。2020/08/13

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