内容説明
多様な諸世界がひとつの地球を生きる現代、「文化のグローバリゼーション」と「差異の尊重」とが同時に語られる今日、“地球全体”を対象とする新しい人類学の創出を宣言。ポストモダンの言説をのりこえつつ人類学の方法論を革新し、現代に特徴的な現象(メディア、コミュニケーション、政治的な儀礼、世界各地で隆盛をきわめている新興カルトや再興カルト、日ごとに拡大をとげる人口稠密な都市空間)を解読。
目次
第1章 人類学の歴史的空間と歴史の人類学的時間(こんにちの人類学;人類学と歴史学 ほか)
第2章 コンセンサスとポストモダニティ―同時代性の試練(コンセンサスの出現とフランス的例外の終焉;モダン期と抗争 ほか)
第3章 同時代性へ向けて(人類学における五つの批判モデル;「盗まれた手紙」のモデルによる批判 ほか)
第4章 二つの儀礼とその神話―儀礼としての政治(複数性・他性・同一性;他者と同一者の象徴的関係 ほか)
第5章 新しい諸世界(諸世界の同時代性;人類学的主題としての世界と人類学の二つの試練 ほか)
著者等紹介
オジェ,マルク[オジェ,マルク][Aug´e,Marc]
1935年生まれ。現在のフランスを代表する人類学者の一人。社会科学高等研究院研究指導教授をつとめ、1985年から95年まで同研究院の院長を兼ねる。西アフリカ諸社会の人類学的研究を専門としつつ、近年はその考察の視線をフランス本国、とくにパリに向け、精力的な著述活動に従事している
森山工[モリヤマタクミ]
1961年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授。専攻は文化人類学。とくに、マダガスカルを対象地域とした研究を専門としている
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