内容説明
庭の梢で囀る小鳥の声で、新しい季節の訪れを知り、ゆうすげの花に幼時を偲ぶ。自然界のどんな小さな変化にも、著者の眼は敏感で、しかも、あたたかい。秋桜子・遷子との交流の思い出、折々の感動が連想させた俳句の数々も興味深い。高原派として知られる派人堀口星眠の、心洗われる初エッセイ集。
目次
１ 野鳥讃歌（雁入門；鵯の死；青葉木菟；青啄木鳥；画眉；小瑠璃と駒鳥 ほか）
２ 田園日記（夏の思い出；金蘭；十二月八日；ゆうすげ；野良猫大将；幻の画家―南城一夫画伯の思い出 ほか）
３ 旅のメモ（黒滝山；電波望遠鏡；木下杢太郎詩碑；越前・能登 ほか）
４ 遷子回想（春の夕日；遷子忌前後；微塵となりて―遷子十回忌 ほか）
