内容説明
本研究は明治期に制定された法律第十号が大正期の医師、薬剤師にどのような影響を与え、現代の医薬分業を考える上で何を示唆しているかを調べたものである。
目次
第1章 台頭する医薬分業急進派
第2章 売薬法案と医薬分業
第3章 薬剤師の分業運動を警戒した医師、法学者
第4章 無処方調剤事件と裁判
第5章 第三十七回帝国議会と医薬分業
第6章 横浜誤薬致死事件と医薬分業
第7章 医薬分業宣伝会を推進した薬剤師
第8章 薬剤師法制定の建議と医薬分業
第9章 紛糾した薬剤師法、薬品法の提案
第10章 第五十回帝国議会と薬剤師法案、薬品法案
終章 医薬分業で医師と薬剤師が対立した大正期の日本
著者等紹介
天野宏[アマノヒロシ]
1946年愛知県生まれ。1969年東京薬科大学卒業。1991年薬学博士(東京大学)、現在日本薬史学会評議員。主な研究、江戸、明治期における薬文化、外郎透頂香と室町・江戸文化、日本と西洋の薬文化比較、薬業者としての岸田吟香、福沢諭吉と医薬分業、明治の売薬と新聞雑誌、ヘボンが見た日本の薬、丸善と医薬品ラベルなど
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