内容説明
19世紀のロサス時代に活躍しながらも、亡命先で言葉を遺し続けたエンリケ・オソリオ。演説中に撃たれ、言葉を口にすることしかできない元上院議員ドン・ルシアーノ。二人の人物に関心を寄せ、書簡を交えて歴史を再構成するエミリオ・レンシとその叔父マルセロ・マッジ。そして戦火を逃れ亡命してきたポーランド人タルデフスキ。錯綜する登場人物たちの言葉の背後に見え隠れする死の影とは…祖国の未来を照射する書簡体小説の第一部から、“語りえぬもの”について語られる第二部を通して、封じ込められた歴史の運動に息を吹き込む現代アルゼンチン文学の傑作。
著者等紹介
ピグリア,リカルド[ピグリア,リカルド] [Piglia,Ricardo]
1940年、アルゼンチンに生まれる。早くからスペイン文学やアルゼンチン文学、北米文学に親しむ。国立ラプラタ大学では歴史学を専攻する一方、短篇小説や評論の執筆にも手を染める。デビュー作となった短篇集『侵入』(1967年)から代表作『人工呼吸』(1980年)を経て最新作『イダの道』(2013年)にいたるまで、創作と批評の融合にもとづく独特の作風は内外から高い評価を得ている。『夜の標的』(2010年)でロムロ・ガジェゴス賞やマヌエル・ロハス賞を受賞
大西亮[オオニシマコト]
1969年、神奈川県生まれ。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、法政大学国際文化学部教授。専攻、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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