グラン=ギニョル傑作選―ベル・エポックの恐怖演劇

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  • サイズ A5判/ページ数 267p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784891768089
  • NDC分類 952
  • Cコード C0074

内容説明

ベル・エポックのパリで生まれた恐怖演劇、グラン=ギニョル。マッド・サイエンティスト、ギロチン、人体改造、拷問などの猟奇的なモチーフで、人々を恐怖の渦に陥れた、代表作七篇を収録。主要作品60篇の梗概を掲載。

著者等紹介

真野倫平[マノリンペイ]
1965年、名古屋市に生まれる。早稲田大学卒業後、パリ第八大学博士課程修了(文学博士)。現在、南山大学教授。専攻、フランス文学、フランス歴史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

13
フランスにグラン=ギニョル座という小さな劇場があった。 この劇場の売り物は、残酷で猟奇的な恐怖演劇であり、人々は身の毛もよだつようなスリルを求めて劇場に詰めかけたという。そこで公演されたサディスティックな劇を収録したのが本書。モチーフとなるのは不倫と、その結果としての嫉妬や怒りによる復讐ということだろうか。そしてその過程で、現実ではまず出会わないような暴力、苦痛、責苦が用いられる。まあ、今で云うホラー映画を見るようなスリルと快感をグラン=ギニョル座は提供していたのだろう。2019/04/04

藤月はな(灯れ松明の火)

13
以前、ルーヴェルの短編集を読んで感想を書いた時に読友さんからこの本をご紹介されました。私の大学の教授がこの本を書いていらっしゃったので驚きました^^;グラン・ギニョルと言えば残酷劇ですがグロテスクな物や死の描写が強い本など好むのは人間の果てなき禁忌の限界への好奇心を表している。硫酸、拷問、ロボトミー、人体改造などは江戸川乱歩などのエログロの骨子にもなったのではないかと思います。他の残酷劇の紹介や当時の役者たちの資料も豊富で嬉しいです。最後にこの本をご紹介してくださったHANAさんへ、ありがとうございます。2011/12/22

アカツキ

10
恐怖劇場グラン=ギニョル座で上演された戯曲から傑作7作品を翻訳、主要演目60作品のあらすじを紹介した本。モーリス・ルヴェル「闇の中の接吻」はルヴェルの短編集「夜鳥」の「暗中の接吻」を劇にしたもので、短編では沼に沈み込んでいくような感覚がある陰鬱な復讐譚だけど、演劇ではドラマティックな復讐劇に。どちらも好き。ファムファタルに振り回される軍人「責苦の園」も途中からこんな話になるんだという展開で面白かった。コメディ作品もあったのが意外。2022/06/18

しろ

6
☆6 グラン=ギニョルという単語に反応して読んでみました。残酷劇であるその描写やエログロシーンの読み甲斐というよりも、こういった劇が求められて実際に上演していたということの方が興味深い。ある意味では恐怖を乗り越えるために、また背徳感や現実上の非現実を観るために、あってしかるべきなものだと思う。すべて戯曲だから、実際に観る、完全なフィクション小説・映画、よりも楽しみが半減かもしれないが、名映画のようにDVD等で残せないので有用な一冊。2013/05/01

garth

6
19世紀パリの残酷劇グラン・ギニョルの戯曲集。どれもこれも素晴らしいが、ミルボー原作の「責苦の園」が原作の毒々しさそのままに舞台化されていて、とてつもなく想像力がそそられる。巻末の主要作品紹介も、中身がまったくわからないせいで魅惑がいやますばかり。「盲人作業場」を見たい!2010/12/03

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