内容説明
幕末動乱の嵐を生き抜いた水戸藩士の剛毅な血をうけつぎ、ジャーナリズムのきびしい戦いの中で国際記者として押しも押されもせぬ地位を獲得。のち杏林大学教授として教育の現場に身を置きながら、マスコミの世界でも独特の光彩を放つ。七十余年の人生のなかで出会った恩師、友人、後輩との貴重な交流を描きながら、政治的リアリストとしての旗幟を鮮明にする。
目次
耳に残る亡父の朗吟
フィッシャー先生の思い出
土屋清と社会思想研究会
伊藤正徳と長谷川才次
忘れ得ぬ関・森嶋の防衛論争
最も実りが多かった沖縄時代
「琉球独立論」をめぐって
間近に見たニクソン大統領
輝ける英紙記者ブランドン
「ニューズ戦争」の中の外信部長
世界の中の「日本」を主張する
日米間初の民間安保シンポジウム
みっちり勉強できたウィルソン研究所時代
「吉田ドクトリン」への反撃
台湾独立にかける人々
教えることも難しさ、楽しさ
五回の癌手術を乗り越えて
著者等紹介
田久保忠衛[タクボタダエ]
杏林大学客員教授。1933(昭和8)年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、1956年時事通信社に入社。ハンブルク特派員、那覇支局長、ワシントン支局長、外信部長などを務める。1984年から杏林大学社会科学部(現、総合政策学部)で教鞭をとり、1992年より学部長を務め、2003年より現職。1993年に博士号取得。1996年には第12回正論大賞受賞。専門は国際政治、外交評論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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