内容説明
本書はローム(粘土質の土)の色々な利用法と、これを支える多様な技術の概要を、実用的かつ体系的に整理したものである。プレファブパネル、ロームの直接成形法、耐候性、耐震性などの建築構法に関する解説も加えられている。豊富な図面と建設現場の写真により、土建築の実態を紹介。様々な国で実施されたプロジェクトの中から取り上げた33事例はいずれも優れた作品であり、土建築デザインの可能性と広がりが示唆される。
目次
1 土建築の技術(建築材料としての土の性質;ロームの調整;特殊な処理や添加物による土の特性の向上;版築構法;土ブロック構法 ほか)
2 土建築の事例(住宅;文化・教育・宗教建築)
著者等紹介
ミンケ,ゲルノート[ミンケ,ゲルノート][Minke,Gernot]
建築家、環境配慮型建築のコンサルタント。1974年に実験的建物研究所(Research Laboratory for Experimental Building)をドイツのカッセル大学内に設立。以来、30年以上にわたり同大学にて教鞭をとっている。土建築以外にも、麦わら梱の建築、低エネルギーなパッシブ(ソーラー)を用いた住宅、屋上緑化など、多様な持続可能な建築技術を専門とし、自身が所長を務めている実験的建物研究所にて関連する50以上の研究やプロジェクトを指導してきた
輿石直幸[コシイシナオユキ]
早稲田大学理工学術院教授。1964年生まれ。1995年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。1993年早稲田大学理工学部専任助手。1996年同専任講師。1998年同助教授。2010年より現職。博士(工学)。専門は建築材料学
藤田香織[フジタカオリ]
東京大学大学院工学系研究科准教授。1970年生まれ。1999年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。1999年東京工業大学建築物理研究センターCOE研究員。1999年東京都立大学工学研究科助手。2000年同研究科講師。2005年首都大学東京都市環境学部准教授。2007年より現職。博士(工学)。専門は木質構造、伝統構法
前島彩子[マエシマアヤコ]
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻松村・藤田研究室博士課程。1975年生まれ。1999年東京理科大学理工学部建築学科卒業。2001~2005年株式会社ジェーエスディー。2008年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。修士(工学)。建築構法・建築生産の研究に従事
山田宮土理[ヤマダミドリ]
早稲田大学創造理工学研究科建築学専攻輿石研究室博士後期課程。1985年生まれ。2008年早稲田大学理工学部建築学科卒業。2010年同建築学専攻修士課程修了。修士(工学)。建築材料研究に従事(主として小舞土壁研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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