女より弱き者―米国版金色夜叉

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  • サイズ B6判/ページ数 503p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784888962957
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

十九世紀末、イギリスのロンドン郊外―絶世の美女、ヴァイオレットを見初めた相手は、大富豪の准男爵だった。だがヴァイオレットには彼女を熱愛する婚約者、フィリックスがいる。高潔な若き天才弁護士に対し、新たな求婚者は年収4万ポンドと爵位を切り札に迫る。そのとき、フィリックスの父の身にある異変が―。明治時代に一世を風靡した『金色夜叉』のもととなったのが、本書『女より弱き者』である。英米両国の爆発的なヒット作となったこのストーリーのなかで、イギリスのお宮・貫一の運命が、いま明かされる。

著者等紹介

クレー,バーサ・M.[クレー,バーサM.][Clay,Bertha M.]
本名シャーロット・メアリー・ブレム。1836‐1884。イギリス生まれの女流小説家。1869年以降、母国イギリスで多くの連載小説を手がけていたが、のちにアメリカにも活躍の場を広げ、英米両国で爆発的な人気を博す。驚異的なスピードで次々にベストセラーを発表し、伝説の多作家と称される。アメリカの出版社ストリート&スミス社によって与えられた筆名「バーサ・M・クレー」は本名以上に知られるようになったが、ほかの作家がこの筆名を共有し作品を濫造するにいたって人気を失い、その名は市場から姿を消した。杜撰な出版管理により、海賊版なども多く、その全作品は1500に及ぶといわれている

堀啓子[ホリケイコ]
1970年生まれ。文学博士。日本学術振興会・特別研究員。明治文学と英米の廉価小説との関わりに焦点を当て、尾崎紅葉、黒岩涙香などを研究。2000年に『金色夜叉』の種本がバーサ・M.クレー著『女より弱き者』であることを特定し、話題を呼んだ
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずちゃん

3
100年以上前のベストセラー? おもしろい当時何かに連載されていたのかも 雰囲気的にそんな気がした。ヒーローとヒロインの恋描写にかなりの枚数があてられてるがラストはあっけない。 読者が飽きてしまい連載を終了したかったのかな? 2015/09/28

宵子

2
昔授業でやったので、途中まで読んだのを読破した。金色夜叉の元ネタといえる作品。であるが、舞台はイギリスなので色々違う。ちなみにお宮に当たるヴァイオレットは頭スカスカな金満ビッチかと言われたら、そうだねといえる。彼女は最初から最後まで自分の頭で考えたことあんの?って言いたくなるし。でも、貫一に値するフィリックスと会話が成り立ってないことも多いし、元から縁がなかったのかもしれん。でも彼女は「女より弱きもの」とされているが、本当に彼女だけだったのかな?2014/02/06

ぞだぐぁ

1
NTRからの逆転で別れた女が悪い境遇になってすがってくるけど、恨みを忘れずに振る小説……って書くとなろうでありそうなあらすじになるが、19世紀の小説なんですこれ。 金色夜叉の元ネタじゃないかって説がある小説で、英国舞台な上に結構違う。あちらは作者が亡くなって未完と言うのもあるが、金色夜叉よりこっちの方が僕は好みだ。2020/04/09

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