吉朝庵―桂吉朝夢ばなし

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  • サイズ A5判/ページ数 143p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784473037671
  • NDC分類 779.13
  • Cコード C0074

出版社内容情報

桂米朝の後継者として期待をされつつ2005年に世を去った桂吉朝の、CD付き回想録。

桂米朝の後継者と目されつつ惜しまれながら50年の生涯をとじた桂吉朝のCD付き回想録。七回忌を迎えるこの機会に一人息子・上田康介による父の回想を軸に、米朝師匠をはじめとする一門、交流のあった東西の落語家、下座囃子、狂言・文楽などの古典芸能界、小劇場の友人、放送作家など、同時代を生きともに戦いともに遊んだ人たちの言葉を集めて落語家・桂吉朝の芸と人柄を浮かび上がらせる。CDには「くっしゃみ講釈」「深山隠れ」を収録。

【著者紹介】
カメラマン

内容説明

あの桂吉朝が帰って来た。ゆかりの深い人たちから、ひとり息子の著者が聞いて集めた想い出話。笑えて笑えて…ちょっと泣ける。十八番ネタの『くっしゃみ講釈』『深山隠れ』の特典CD付き。

目次

序 平成十七年十月二十七日国立文楽劇場
誕生から入門まで
内弟子時代
ひとりだち
出会いの時代
リリパットアーミー
悪友たち
受け継ぐ者として
震災の後に
上方の江戸前
一度目の入院
こらぼれーしょん
東住吉高校
二度目の入院
十一月八日

著者等紹介

上田康介[ウエダコウスケ]
カメラマン。1983年、兵庫県尼崎市生まれ。幼少期より父・吉朝に落語会に連れていかれる。2007年ごろから、(株)共同写真企画でカメラマンとして活動開始

小佐田定雄[オサダサダオ]
落語作家。1952年、大阪市生まれ。77年に桂枝雀に新作落語『幽霊の辻』を書いたのを手始めに、米朝一門を中心に落語の新作や滅んでいた落語の復活、東京落語の上方化などを手がける。これまでに書いた新作落語は、『貧乏神』『茶漬えんま』『狐芝居』『マキシム・ド・ゼンザイ』など200席を超えた。90年に第7回咲くやこの花賞、95年に第1回大阪舞台芸術賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぐうぐう

10
亡くなった者に対して、人は優しくなる。いや、亡くなったことで、しがらみややっかみ、妬みや嫉みが浄化され、その者が持っていた人柄や才能が、曇りなく見えてくるということなのだろう。桂吉朝を語る人達の言葉の、そのひとつひとつが胸に染みてくる。吉朝に対する冗談も、皮肉も、また批評ですら、そこに愛しさという優しさがこもっているからだ。実子である写真家の上田康介が撮った、吉朝のことを語る人達の顔が、どれもそんな優しさに満ち溢れていることに、また胸が熱くなる。ああ、無性に吉朝に会いたくなる。彼の噺を聴きたくなる。2012/02/09

brzbb

2
内弟子時代から最後の高座、臨終まで。ある落語家の生涯。しみじみ。2011/12/05

qoop

2
早世した桂吉朝師の人生を、付き合いの深かった人々のコメントで再構成。ご存命中には上方落語に触れていなかったため知らなかったが、以外に思える程の人脈の広がりに改めて感じ入る。上演ネタ一覧が興味深かった。活躍中のお弟子さんたちが、ここから何を聴かせてくれるのだろうか、と考えると楽しい。「伊達姿誉宇留虎」「月息子」って、誰か演ってるのかな?2011/12/05

かもい

1
「親父」と文中で呼びかける上田康介さんの距離感が温かい。まこと変人であったとの認識を新たにしましたが、交際の広さ、正統派の芸など米朝師を継ぐのはやはりこの方であったのかな。読了してから冒頭を読み返すと涙しか無い。2015/10/14

鷹ぼん

1
2時間かからず読み切った。涙目になってしまったページもいくつかあった。ありきたりな言い方やし、もう7回忌やけど改めて「死ぬの早いわ…」。こんなに自分と波長の合う噺家はおらへんし。そう思うと、また涙目になってしまうし。著者で吉朝師のご子息・写真家の上田康介氏の筆致も素晴らしくて。ええな~って思って読んでるうちに、本の中でも、吉朝さん、逝ってしもた…。2012/01/06

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