内容説明
天正遣欧使節四少年の未公開記録がポルトガルの名家ブラガンサ家に保管されていた。2013年発行のポルトガルの書籍を南島原市が翻訳して発行する。戦国時代、日本とヨーロッパを結んだ少年たちの外交記録。
目次
第1章 ポルトガルと日本の関係
第2章 ヨーロッパでの天正使節団
第3章 ヴィラ・ヴィソーザとブラガンサ公テオドジオ2世
第4章 使節団のヴィラ・ヴィソーザでの日々
著者等紹介
サルゲイロ,ティアゴ[サルゲイロ,ティアゴ] [Salgueiro,Tiago]
1975年ポルトガルのエヴォラ市に生まれる。リスボン新大学、社会学人文科学科で人類学を専攻。エヴォラ大学にて博物館学博士号を取得する。1997年にBourguiba Institute of Tunis(チュニス大学)夏期講習の奨学金を受ける。1998年スペインのカディス市、カディス大学にてエラスムス計画(特別教育留学)に参加。アレンテージョ地方のソウセルとヴィラ・ヴィソーザの市役所で文化遺産、博物館分野を担当する。2006年からブラガンサ家図書博物館にて学芸員助手として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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石油監査人
16
著者はポルトガルの歴史研究家です。日本の天正遣欧少年使節団に関心のあった著者は、勤務先であったポルトガルのブラガンサ家図書博物館の蔵書の中から、使節団に関する2冊の新史料を発見します。この史料に基づいて、著者が独自に2年間の調査を行った結果が、この書籍にまとめられています。そこには、使節団の詳細な活動記録とともに、これまであまり知られていなかった、使節団の訪問を渇望した当時の欧州の政治的背景が生き生きと描かれています。小冊子的な本ですが、美しい写真もたくさん掲載されていて、歴史好きには、お勧めの内容です。2021/08/30
hakodadi
2
ポルトガルの南部・スペイン国境に近い田舎町、ヴィラ・ヴィソウザ。ここに1584年、天正少年使節が立ち寄り、当地の領主ブラガンサ家に歓待された。その記録を掘り起こした記録。ポルトガルで発行され、使節の4人の少年が通ったセミナリオのあった南島原市が翻訳刊行した。帰国後の悲惨な運命が有名な少年使節だが、リスボンに始まりマドリッド・ローマに至る彼らの道程の中でもこの町での滞在は特別な意味をもっていたようだ。派遣の目的や少年たちの生い立ちなど依然謎の多い歴史的事実だが、こういう貴重資料の発見と発信は貴重。2014/05/27
みゅうとむ
1
たいへん興味深い内容でした。4人の使節が各自残した資料があれば読みたいです。 キーワード ・他者理解 特徴的な豊かさを受け入れる(文化人類学的視点) ・外来品種の起源(p.69)ブドウ栽培農家を日本に実費で派遣することを約束(大司教→メスキータ神父) 2014/08/14
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